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《特有種が11種類も!》紀貫之も歌に詠んだ茨城県桜川市の「桜」の魅力 市にはヤマザクラ課もある

希少な花蜜で名産を作った

「ヤマザクラのはちみつを作りたい、と市から話をいただいたのが3年前のこと。しかしヤマザクラの開花期間は最長1か月で、寒かったり雨が降ったりすると採蜜できず課題は山積みでした。そうしてできたはちみつは、ヤマザクラ特有の爽やかな香りが広がる上品な味わい。苦労も吹き飛びました」(養蜂家の松沼孝行さん以下同)

養蜂場
みつばち約40万匹を設置。「寿命1〜3か月のみつばちの管理にも気を配りました」(松沼さん)
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山桜はちみつ
芳醇な香りと清々しい風味が特長。山桜はちみつ(120g)2160円
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青い服を着た男性
養蜂家・松沼孝行さん
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◆季節のはちみつ専門店「mel akabokke」

住所:茨城県猿島郡五霞町小手指723-2
定休日:火曜・水曜、不定休
営業時間:11:00〜18:00

市にヤマザクラ課がある!

桜川市ではヤマザクラ課を2017年に新設。ヤマザクラの保全はもちろん、ヤマザクラを生かしたPR活動、移住定住促進活動など多岐にわたる業務を行う。

バス
ヤマザクラが描かれた「ヤマザクラGO」
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「市内の全小学校ではヤマザクラの種まきの授業を行っています。また市内バスには『ヤマザクラGO』と名付けました。一般市民向け講座に『桜守養成講座』も実施しています。

これからも地域全体にヤマザクラ文化が醸成されるよう、さまざまな角度から施策に取り組む予定です」(大塚市長)

撮影/浅野剛 取材・文/辻本幸路

※女性セブン2025年4月10日号