体質ごとの養生法と口腟ケアで口臭を予防
体質は変化するため、体質ごとの養生法を実践することで「中庸タイプ」に近づき、口臭が発生しにくい。
「大切なのは、どのタイプにも共通する口腔ケア。次に紹介する2つの唾液アップ運動は、どこでも手軽にできるもの。特に起床時や緊張しているときなど、口の中が乾いたときに行いましょう。また、スマホを操作中は、無動・無言・無表情になっており、口臭が出やすくなるのでスマホ使用後もおすすめです」
カチカチ運動
奥歯を上下にカチカチと噛み合わせる。1回につき36回行う。
グルグル運動
舌を出し、時計回りと逆回りに舌を動かす。各12回。
さらに「口臭予防に欠かせないのが、口の中を清潔に保つこと」と言う照山さんがすすめるのは、以下の3つのケア法だ。
ブクブクうがい
おちょこ1杯分(約30㎖)の水を口に含み、ブクブクうがいをする。口の中で水を上下左右と順番に動かす。各10回行う。
「水が多すぎると口の中で水流が作れないので、水は少なめに。ブクブクと音が出るくらいの強さで行うことが大切です。起床時や食後はもちろん、甘い飲み物を飲んだ後にも行うと口の中の清潔さがキープできます」(照山さん・以下同)
夜の歯ブラシ前に歯間ケアをプラスする
「ポイントは夜の歯ブラシの前に行うこと。歯間ケアをしてから歯ブラシで磨いた方が口の中の汚れが減り、歯磨き剤の有効成分が歯間にも入ります」
舌苔が目立つときは舌専用ツールでケア
「舌を歯ブラシで磨くのは、傷つける原因になるのでNGです。泡やジェル状の舌専用ツールを使い、ガーゼや舌ブラシで優しく汚れを浮かせましょう」
自分では気づきにくい口臭だからこそ、口腔内を清潔にするケアと体質ケアの合わせ技で予防しよう。

◆歯科医・歯学博士・照山裕子
東京科学大学非常勤講師。口腔ケアの伝道師として、病気の早期発見につながるオーラルケアの重要性を提唱。著書に『“食べる力”を落とさない!新しい「歯」のトリセツ』(日経BP)など。
◆歯学博士・鍼灸師・中城基雄
2004年に口臭専門クリニックを開設。西洋と東洋医学を融合した独自の治療法で、16年間で6000人以上の口臭の悩みを解決。著書に『スマホがあなたをブスにする』(大和出版)など。
取材・文/青山貴子
※女性セブン2025年4月10日号