寝たきりの高齢者や子供が、ネズミに噛まれたという報告もある。
「噛まれた際に注意すべきは破傷風です。口が開けにくくなったり、食べ物をうまく飲み込めなくなったりするなどの症状が出ます。治療が遅れると死亡することもある怖い病気です。破傷風は子供の頃に接種したワクチンで予防されていますが、ワクチンの効果は加齢とともに低下してくるもの。ネズミに噛まれたらすぐに流水で洗い、受診してほしい」(高橋さん)
想像もしたくないが、購入した商品や提供された料理に入っていたネズミに気づかず、誤って食べてしまった場合はどうなるのだろうか。
「ネズミが媒介する感染症のどれに感染しても、不思議ではありません。ですが実際のところ、何に感染してどんな症状が出るのかなどははっきりしていません。前例のない症状に見舞われることが、最も怖いとも言えます」(高橋さん)
牛丼店への混入騒動が私たちに教えてくれたのは、進化し続けるネズミの脅威なのだ。

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※女性セブン2025年4月24日号