料理・レシピ

《食費を節約》アレンジしやすい10のかさ増し食材「魚介類の代わりにちくわ」「うどんをひき肉に混ぜて餃子やピーマンの肉詰めに」

ちくわ
節約の味方になるかさ増し食材を10種紹介(写真/Photo AC)
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キャベツの価格が落ち着いても、米や卵など、メイン食材の高止まりが続くいま、食費を抑える手として、安価な食材をプラスするなどしてボリュームを出す“かさ増し”がおすすめ。アイデア料理研究家で栄養士のmakoさんと料理研究家・柳瀬真澄さんが教えるアレンジしやすいかさ増し食材を大公開。

安い・膨らむ・とろみをつけるのがポイントに

「かさ増し食材に向いているのは、もやしなど価格の安いもの、乾物など水分を含むと膨らむもの、片栗粉などつなぎやとろみに変化して全体量を底上げするものです。ここ最近でおすすめしたいのは、麦や玄米。高騰している米に比べて価格の変動が少なく、食物繊維が豊富で満足感が得やすいのが魅力です」

と、makoさん。水分を吸って膨らむ乾物や海藻、麺類の場合、保存もきくので無駄なく使えて効率的だともいう。どんな食材がかさ増しに向いているか、具体的には下記を参考にしてほしい。

10のかさ増し食材

アレンジしやすいかさ増し食材をmakoさんと柳瀬さんのコメント付きで紹介する。

鶏むね肉

「鶏むね肉は薄切りにして叩くと、豚肉や牛肉のコマ肉代わりになり、炒め物や煮物など幅広く使えます。薄切りにした鶏むね肉は、粗みじん切りにすれば、鶏ひき肉としても使えます。細かく切るときはキッチンばさみを使うのがおすすめ」(makoさん)

豆腐

「豆腐は肉料理などのつなぎに最適。ふわふわの食感を出すためには水切りをしないのがコツ。冷凍してから使うと味のしみ込みがよくなり、食感も肉っぽくなります」(柳瀬さん)

おから

「シューマイや餃子のタネ、ポテトサラダなどに混ぜるのがおすすめです。食物繊維や植物性たんぱく質が豊富に含まれているので、ヘルシーに仕上げられます」(柳瀬さん)

おから
シューマイや餃子のタネ、ポテトサラダなどのかさ増しに使って節約&ヘルシー(写真/Photo AC)
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わかめ・ひじき

「混ぜご飯や汁物、煮物、卵焼き、オムレツなど幅広く活用できます。乾物は長期保存ができるため、無駄にすることなく使い切りやすいのも魅力。食物繊維、カルシウム、鉄などの栄養が豊富なので、かさ増しとしてだけでなく普段から多用したいですね」(makoさん)

こんにゃく

「弾力のある食感で噛み応えがあり満腹になりやすいので、かさ増しには最適な食材。ひと口大に切れば炒め物や煮物に、粗みじん切りにすればご飯やハンバーグに、せん切りにすればお好み焼きやナムルのかさ増しになります。食物繊維が豊富で低カロリーなのでダイエット食材としても優秀です」(makoさん)

ちくわ

「弾力があって食べ応え抜群。ひと口大に切ってグラタンやシチュー、炒め物などに入れましょう。えびやいかなど魚介類の代わりにも使えます。みじん切りにして炒飯やオムレツの具材にするのもおすすめ。低脂質低カロリーで高たんぱくなのも魅力ですが、塩分が高めなので調味料は控え目に」(makoさん)

うどん

「水分や調味料を吸って膨らむうどんは、もちもちした食感が食べ応えにもつながります。脂肪が少ないので、細かく切ってひき肉に混ぜれば、餃子やピーマンの肉詰めも比較的ヘルシーな仕上がりに。茶碗蒸しに加えて大阪の郷土料理『小田巻き蒸し』にし、ボリュームアップさせるのも◎」(makoさん)

パン粉・パン

「ひき肉料理のかさ増しにぴったりの食材。肉の旨みと水分を吸収することで、くさみをやわらげ、ふわっとした食感に仕上げてくれます。少し古くなって乾燥し、硬くなったパンでも、細かくして水分を含ませれば、かさ増しとして問題なく使えます」(柳瀬さん)

片栗粉

「片栗粉は一般的に、じゃがいものでんぷんを粉にしたものなので、腹持ちがいいのが長所。水に溶いて加熱するととろみが出ますから、食材と調味料をまとめてボリュームアップしてくれます。汁物やソースに加えてとろみを出すのもいいですが、肉のつなぎに使うとふっくら仕上がります」(柳瀬さん)

玄米・押し麦

「値上がりが激しい米に比べて比較的値動きが少ないうえ、食物繊維やミネラル、たんぱく質などの栄養価は米より高い。噛み応えがあるので満腹感も得られます。米と混ぜて使ってもいいですが、炒飯、ちらし寿司、サラダ、スープに使う場合は、米と混ぜずに単品で使ってもおいしくいただけます」(makoさん)

押し麦
精米比べて価格が変動しにくい玄米や押し麦(写真/Photo AC)
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◆教えてくれたのは:アイデア料理研究家・栄養士 makoさん

3時間で30品の料理を作る“超速ワザ”で話題に。著書に『買い物1回でOK! どんなずぼらさんでも 1週間の夜ごはんが作れる本』(KADOKAWA)など。

◆教えてくれたのは:料理研究家・柳瀬真澄さん

フードコーディネーター。定番から創作料理まで幅広い料理に精通。『InRed&SPRiNG特別編集 ゆるラク自炊BOOK』(宝島社)の監修ほか著書多数。

※女性セブン2025年5月1日号

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