北陸新幹線延伸1周年、終点「敦賀」って何がある?
北陸新幹線が金沢駅から福井県の敦賀駅まで延伸されて1年。「敦賀って何があるの?」という方も多いのでは? 実は明治15(1882)年には、日本海側初の線路が敷かれ、鉄道と港を有する国際的にも重要な役割を担い栄えた場所なのです。海辺にはボードウォークが設置されて、歴史に思いを馳せつつ散策もいいですし、無料公開されている「敦賀鉄道資料館」の展示は鉄道好きならずとも圧巻。「敦賀赤レンガ倉庫」は歴史を感じる建物で食事も楽しめます。




また1920年代にはポーランド孤児を、1940年代には杉原千畝の発行した「命のビザ」を持ったユダヤ難民が上陸するなど、古くから日本とヨーロッパを結ぶ玄関口だったこともあり、当時の建物を復元した資料館「人道の港 敦賀ムゼウム」では、そんな敦賀の歴史を体感できます。

日本三大木造鳥居があり、古事記にも名が記されている氣比神宮や、陰陽師の安倍晴明が修行した晴明神社などパワースポットを訪れたり、時間があれば、気比の松原へ足を伸ばすのもいいでしょう。いずれも、「宇宙戦艦ヤマト」「銀河鉄道999」など、松本零士氏のアニメが車体に描かれた「敦賀周遊バス」が運行しているのでアクセスも便利です。

北陸新幹線延伸を機に駅前も整備され、中でも「知育・啓発施設TSURUGA BOOKS & COMMONS ちえなみき」は、カフェを備えたおしゃれな公の書店。電車の時刻まで、お茶を頂きながらのんびりとするのにもおすすめです。

■敦賀観光公式サイト~旅する港町つるが https://tsuruga-kanko.jp/
いかがでしたか? 敦賀は、北陸の金沢や福井に訪れる際に足を伸ばしてみるのもいいですし、関西からはサンダーバードと北陸新幹線の乗り換え時に立ち寄ってから向かうのもいいですよ。

◆教えてくれたのは:旅行ジャーナリスト・村田和子さん

旅行ジャーナリスト。「旅を通じて人・地域・社会が元気になる」をモットーに、旅の魅力を媒体で発信。宿のアドバイザー・講演なども行う。子どもと47都道府県を踏破した経験から「旅育メソッド(R)」を提唱、著書に「旅育BOOK~家族旅行で子どもの心と脳がぐんぐん育つ(日本実業出版社・2018)」。現在は50歳を迎え、子どもも大学生となり、人生100年時代を楽しむ旅を研究中。資格に総合旅行業務取扱管理者、1級販売士、クルーズアドバイザーなど。2016年より7年間、NHKラジオ『Nらじ』月一レギュラーを
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