【ケア】市販の目薬の選び方
重視すべきは清涼感より保湿力
紫外線によって目に痛みや充血、乾燥などの症状が出たら、うるおいを補うケアが重要だ。
「目では涙が酸素や栄養を届けています。目が乾燥すると酸素供給ができなくなるため、目薬で表面を保護する必要があります」
日焼けをしたと気がついたら、まずはうるおい成分入りの目薬をさし、光の刺激が入らないように目を閉じて休ませることが大切だという。
「その後はヒリヒリ感が落ち着くまで目元を冷やします。急性症状であれば1時間程度で痛みが引きますが、改善しない場合は眼科を受診しましょう」

日焼け直後の目は敏感になっているため、清涼成分入りの目薬は避けた方がいい。また、早く治したいからと目薬を何度もさすのもおすすめしないという。
「目薬には防腐剤が入っているものもあり、さしすぎると防腐剤アレルギーを発症したり、目の有効成分を洗い流したりするリスクがあります。用法・用量を守ったうえで、効果がないと感じたら目薬を変えるか、眼科を受診しましょう」
【紫外線で傷ついた目をケアする目薬成分】
●ヒアルロン酸ナトリウム
涙を保持して目の乾燥を防ぐ。
●コンドロイチン硫酸
保湿成分の一種。目の乾燥を防ぎ、角膜を保護する。
●ヒプロメロース
薬液に粘性を持たせることで、目のうるおいを維持する。
●ビタミンB2
角膜炎などを改善する修復作用と代謝を促進させる働きがある。
●ビタミンB6
角膜の修復と代謝を促すほか、眼精疲労の改善も期待できる。
◆教えてくれたのは:杏林大学医学部 眼科学教室教授・山田昌和さん
日本眼科学会評議員。専門分野は角膜疾患、ドライアイ、斜視弱視。杏林大学医学部付属病院眼科では主に、角膜混濁や感染性角膜炎、ドライアイなどの前眼部疾患を担当。
◆教えてくれたのは:アイリスター麻布クリニック院長・西之原美樹さん
角膜矯正のスペシャリスト。クリニックでは眼科を軸に内科、皮膚科、美容皮膚科の診療と、患者の幅広いニーズに応えている。
取材・文/番匠郁
※女性セブン2025年6月19日号