当サイトがおくる好評連載『還暦・オバ記者の悪あがき美容道中』。還暦で、バツイチ独身。オバ記者ことライターの野原広子が、美容・ダイエットに奮闘し、女を磨く日々を綴ります。これまで幾度となくダイエットに挑戦し、そのたびに挫折。婚活は、連敗記録を更新中。「痩せてイイ男と結婚したい!」――そう切実に願うオバ記者に春は訪れるのか?
夢中になってダイエットに励んでいると、1本の電話が。その誘いに乗ってパーティーに参加したのはいいけれど、ついつい食べてしまって…。
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数年に一度、電話をかけてくる男がいるの。「ボンジュ~、マダン」と気取っているんだけど、続く言葉が失礼。「今日の〇時に××ホテルのロビーに来れる? じゃあね、待ってるよ、バイバイ、バイバイ」でガチャン。数秒の間に、約束を押し付けてくるんだわ。
10才年上の彼と知り合ったのは、大昔、あちこちでやっていた“異業種交流会”で、その中でもダントツに品の悪いおっさんたちの集まりよ。まあ、税理士の彼と、彼の弁護士のお友達は、口を開けばシモのお話ばっかり。あまりのことにまだ若かった私は本気で怒ったこともあったっけ。
その会もいつしか自然消滅して、彼ともずいぶん会わなかったんだけどね。何がどうして“復縁”したかは覚えていないが、いつでもお誘いのタイミングが抜群にいいんだわ。今回だって取材が終わって、家に帰るには中途半端の午後4時過ぎ。「さてどうしたもんか」というタイミングで、「ボンジュ~」。