高血圧予防や、血糖値上昇の抑制、コレステロール値改善など、いいことずくめの健康食材「酢玉ねぎ」。基本のレシピと生のまま使う手軽なアレンジレシピを紹介する。
発酵食品である酢と、多くの栄養素を持つ玉ねぎを組み合わせた「酢玉ねぎ」は、簡単に作れて、健康効果も高い万能調味料。
「玉ねぎをごく薄切りにすることで辛みを抑えられ、生でも食べやすくなります。旨みもあり、味が決まりやすいので時短調理にもなりますよ」（料理家・管理栄養士の成澤文子さん）
1日大さじ1〜2杯程度を取り続けることで、健康効果を実感できる「酢玉ねぎ」。毎日の食事に気軽に取り入れてみて！
薄くて食べやすい！「基本の酢玉ねぎ」のレシピ
酢は米酢、黒酢、穀物酢など醸造酢であれば可。はちみつの量は好みで増減を。
《材料》（作りやすい分量）
玉ねぎ…2個 はちみつ…大さじ2 好みの酢…大さじ10（150ml） 塩…少量
《作り方》（保存期間：冷蔵庫で10日ほど）
【1】玉ねぎは縦半分に切って根元を落とし、繊維を断ち切るようにごく薄切りにする（スライサーが便利）。
【2】ざるに広げ、15分ほど空気にさらす（辛みを抑え、有効成分を引き出す）。
【3】清潔な保存瓶にはちみつと酢、塩の順に加えてスプーンなどでよく混ぜる。
【4】【3】に【2】を入れ、スプーンで底へ押しつけながら玉ねぎ全体が液に漬かるようにする。20分ほど漬ければ完成。料理には、液ごと計量して使用する。
生でアレンジ
酢玉ねぎは、生で食べると血液サラサラ効果がパワーアップ。ごく薄切りだから、生でも食べやすく、冷菜などにそのまま使えます。
【のせる】「トマトとたこのカルパッチョ」のレシピ
たこのタウリンで疲労回復効果もプラス。鯛や帆立貝にもよく合い、手軽にオードブルに。
《作り方》（2人分）
【1】たこの刺身100gはそぎ切りに、トマト小1個は一口大に切る。
【2】ボウルに酢玉ねぎ大さじ3、オリーブオイル大さじ1、塩小さじ1/4を入れて混ぜる。
【3】器に【1】を盛り、【2】をのせる。ブラックオリーブの輪切り5枚、パセリのみじん切り適量をちらし、粗びき黒こしょう少量をふる。
たこ
たこに含まれるアミノ酸様物質「タウリン」には疲労回復効果あり。さらに酢玉ねぎに含まれる酢酸と硫化アリルで吸収率がアップ。
【あえる】「にんじんとひじきのサラダ」のレシピ
極細野菜と酢玉ねぎが好相性。ひじきでカルシウム補給も。
《作り方》（2人分）
【1】芽ひじき大さじ1は水で戻し、さっとゆでてざるに上げる。
【2】にんじん小1本とパプリカ1/4個は千切りにする。ボウルに酢玉ねぎ大さじ3、マヨネーズ大さじ1、3倍濃縮のめんつゆ小さじ2を入れて混ぜ、【1】と【2】を加えてあえる。
【混ぜる】「卵のオープンサンド」のレシピ
カリッと香ばしいトーストに、タルタル風の卵をたっぷりのせて。
《作り方》（2人分）
【1】ゆで卵2個は殻をむいてボウルに入れ、酢玉ねぎ大さじ4、マヨネーズ大さじ2、塩少々を加えて卵をつぶしながら混ぜる。
【2】きゅうり1本は斜め薄切りにする。
【3】食パン2枚はトーストして有塩バター適量をそれぞれ塗り、【2】、【1】の順に半量ずつのせ、粗びき黒こしょう少量をふる。
【あえる】「サーモンの酢玉ねぎ塩こうじあえ」のレシピ
発酵調味料の塩こうじと合わせることで、腸活効果もパワーアップ。
《作り方》（2人分）
【1】サーモンの刺身120gは塩1～2つまみをふって冷蔵庫で10分おく。水気をふき、角切りにする。
【2】ボウルに酢玉ねぎ大さじ3、オリーブオイル小さじ2、塩こうじ小さじ1を入れて混ぜたら、【1】を加えてさっとあえる。
【3】ベビーリーフ適量とともに器に盛る。
塩こうじ
発酵調味料である塩こうじが旨みをアップして消化をサポート。塩こうじの酵素がサーモンのタンパク質も分解する。
【漬ける】「鶏胸肉の酢玉ねぎ浸し」のレシピ
血流を整えながら回復力が倍増する黄金コンビ。
《作り方》（2人分）
【1】バットに水80ml、3倍濃縮のめんつゆ・酢玉ねぎ各大さじ3を入れ、混ぜておく。
【2】かぼちゃ100gは皮ごと7mm厚さに切る。
【3】フライパンにサラダ油少量を熱し、鶏胸肉1枚（250g）の皮目を下にして弱火で20分じっくり焼く。皮目がきつね色になったら裏返し、フライパンの空いているところにかぼちゃを入れて弱火のまま7分ほど焼く。
【4】鶏肉に火が通ったらそぎ切りにし、かぼちゃとともに【1】に漬け、5分ほど味をなじませたら器に盛る。
【絡める】「卵のカレーピクルス」のレシピ
忙しい時にも 手軽に栄養チャージできる常備食。
《作り方》（2人分）
【1】鍋に湯を沸かし、卵2個を入れて9分加熱して冷水にとり、殻をむく。
【2】ポリ袋に酢玉ねぎ大さじ4、塩小さじ1/4、カレー粉小さじ1/3を入れて混ぜ、ゆで卵を加えて絡ませて冷蔵庫で一晩おく。
【3】ゆで卵を好みで食べやすくカットして器に盛り、パセリ少量を添える。
◆教えてくれたのは：料理家・管理栄養士 成澤文子さん
「笑顔と健康は食卓から」をモットーに、心と身体によい食卓を提案。健康講座・栄養相談なども手掛け、健康寿命を延ばすレシピが得意。
撮影／市瀬真以、成澤文子 スタイリング／鈴石真紀子 取材・文／川越光笑
※女性セブン2025年9月25日・10月2日号