
日本に上陸して約20年になるダンスフィットネス・ZUMBA。ラテンの音楽に合わせて体を動かすエクササイズは、「まるでパーティーのよう!」「楽しく続けられる」と、夢中になる人続出。特にオーバー60を惹きつける理由を探るべく、体験取材でおなじみの“オバ記者”こと野原広子さんが人気のクラスを体当たり取材。誰もがポジティブになれるその魅力を、たっぷり紹介します!
ZUMBAとは?
ZUMBA体験者にその魅力を聞くと、必ず返ってくるのが「楽しい!」という言葉。年齢や経験を問わず楽しめる理由や、どこで体験できるかなどの基礎知識を聞きました。
「ZUMBAは1990年代に南米・コロンビアのダンサー、アルベルト・ベト・ペレスが偶然生み出したフィットネスプログラムです。ベトがエアロビクスクラスで使うレッスン用音楽テープを忘れ、車にあったラテン音楽に合わせて即興で振りつけを行ったことが誕生のきっかけ。
現在は、いろいろなジャンルの音楽を織り交ぜた“ダンスエクササイズ”として、世界180か国に愛好者がいます。日本には2007年に初上陸し、スポーツジムや公共施設などでレッスンが開催されています」(『Japan Wellness Innovation ZUMBA事業部』磯崎真紀さん)
芸能人にも人気!ZUMBA好きが高じてインストラクターに
歌手・早見優さんは2018年にトレーニングを受講し、インストラクターの認定を受けた。

「スポーツジムでたまたま参加したのが、ZUMBAとの出会いでした。はじめは『面白そう』くらいの気持ちでしたが、音楽が流れ出すと体が止まらなくて、気づけば汗だくに。心拍数は上がっているのに、不思議としんどさはなく、気分がスカッとして、とにかく楽しい! 毎日でもレッスンを受けたくなって、ついにはZUMBAのあるジムを探すほどに。とうとうインストラクター資格まで取ってしまいました」(早見さん)

健康と美容にもGood!続けるほどに若返る
有酸素運動で、腹筋や背筋を使う動きも多い。たくさん汗をかくため消費カロリーはかなりのもの。「楽しくて勝手に体が動いていると感じつつ、結果的にダイエットに繋がります」(磯崎さん)。
カラフルなファッションで非日常体験!
大人気のオリジナルウェアは、カラフルな色使いや大きなロゴなど、大胆なデザインが多い。
「着てみると意外と似合って、これまで知らなかった自分の一面を発見することも。私のレッスンに参加してくれる方も、お揃いのウェアを着たり手作りのバンダナを巻いたりと、とってもオシャレなんです。私もTシャツを切って長さを変えるなど、リメイクを楽しんでいます。オシャレもZUMBAの一部なんです」(早見さん)

何才でもできる!運動が苦手でもOK
「50代以上に人気ですが、自分のペースで動けるので年齢に関係なく参加できます。上手に踊る必要もないため、運動が苦手でも心配なし。激しい動きがなく動作がシンプルなプログラム『ZUMBA GOLD』は、初心者やシニアにもおすすめです」(磯崎さん)
教わるのではなく見よう見まねで動くだけ
他のフィットネスのように、難しい動きを覚える必要がないのもZUMBAのいいところ。
「インストラクターのジェスチャーを参考に動きをまねするだけ。レッスン中に言葉で細かく指示を出すことはありません。なので、たとえ間違えても気にならない。むしろ『その動きもいいね!』なんて盛り上がることも。言葉がいらないから国や文化を超えて一緒に楽しめる、最強のコミュニケーションツールだと思います」(豊福さん)

【レッスン】動きの指示はすべてジェスチャーで
ZUMBAはメレンゲ・サルサ・レゲトン・クンビアなど、ラテンの音楽に合わせて踊ることが多い。それぞれのダンスの基本の動きを知れば、即、音楽にのって盛り上がれる!




「自分のペースで動けるから間違いも気にならない。とにかく楽しんで!」(豊福さん)
ラテンのリズムに合わせてLet’sエクササイズ!

メレンゲの曲に合わせて足踏みをしながら、腕を左右に大きく振る。腰や肩を柔らかく動かすのがポイント。初心者でもすぐにのれる、ZUMBAの基本ステップのひとつ。

サルサの曲に合わせながら、片足を後ろに一歩下げる。動きに合わせて上げた手もなめらかに動かす。左右で同じ動きを繰り返す。サルサダンスのように、腰のひねりを上手く使うのがポイント。


右腕を体の前で左に突き出しながら、左足を上げてカニ歩きのように横にステップ。左右で同じ動きを繰り返す。レゲトンの曲に合わせて行う、基本的なダンスステップのひとつ。
オバ記者がZUMBA初体験!
参加者は60代・70代が6割以上、80代も張り切って参加するというシニアに大人気のクラスにオバ記者が入門! 果たして踊りきれるのか――いざ、レッスンスタート!

踊らにゃソンソン! 音楽がかかれば体が動く
「『ああ、もう疲れた』と思っても、音楽が流れるとつい踊り出しちゃう。もう“踊らにゃソンソン”だわね!」と、汗だくでクラスの感想を語るオバ記者。
「自分の手足をどう動かすかで頭がいっぱいだから、『上手に踊らなきゃ』とか余計なことを考える余裕はなし! 自分より年上の人が頑張っているのを見るとやる気が出るし、気がつけばストレスもスッキリ解消。悩みがある人はみんな集まれ~!って言いたいくらいよ」(野原さん)

まずは軽くウォーミングアップ
簡単なステップを踏みながら、体を伸ばす動きなどで肩慣らし。
「はじめてなら、インストラクターがよく見える位置がおすすめ」(大滝さん)

間違っても気にせずにとにかく動く!
「『人と比べなくてもいい、踊れなくてもいい、みんなが主役』。この言葉を意識すれば、気負わず楽しめますよ」(大滝さん)

踊って踊って踊りまくるどんどんヒートアップ!
全員で列車のように連なって輪になると、会場の熱気は最高潮に。
「疲れても、楽しくてつい踊っちゃう。もう止まらな~い」(野原さん)


終盤は緩やかなダンスで呼吸を整える
少しずつスローダウンし、最後はゆっくり体を伸ばす動きなどで、レッスン終了。

「汗と共に、ストレス、心の澱みとくすみまでスッキリ流れたわ!」(野原さん)

オリジナルアイテム秋の新作
発売と同時にネット通販のサーバーはダウンし、ショップには行列ができるほど人気のオリジナルウェア。中でも売り切れ必至の秋の新作をご紹介。ビビッドなアイテムを身につければ、もっとZUMBAが楽しくなるはず!
秋の新作はレオパード柄がテーマ!

Tシャツなどに書かれるポジティブな言葉にもファンが多い。

ロゴ入りキャップは普段着のアクセントにもおすすめ。シンプルなウェアにこのキャップを加えるだけで、オシャレ感アップ。

大胆なアニマル柄パンツはシンプルなトップスと。Tシャツのメッセージプリントがアクセント。

汗対策にも◎なリストバンド。片手だけ、両手などその日のコーディネートに合わせて組み合わせて。

ユニセックスな短パンはレギンスと合わせてもgood。大きめサイズのショートパンツは、思い切り動きたいレッスン時におすすめ。

クラスの主役になれるカラフルシューズ。踊りやすさを追求したオリジナルシューズは、靴底が厚くクッション性が高い。

柄をチラ見せする2枚履きテクで気になるお腹をカバー。短めトップス+ウエストが広めのショートパンツ+パンツのコーディネート。
※購入は公式サイトhttps://j-wi.co.jp/store/prods、または店舗『Salon de ZUMBA(東京・成城、福岡、名古屋)』で。
◆歌手 早見優さん

1982年、歌手デビュー。2018年4月に「ZUMBAインストラクター」資格を取り、クラスやイベントなどでフィットネス講師としても活動する。
◆オバ記者こと野原広子さん

1957年茨城県生まれ。体験取材を得意とし、本誌の連載エッセイ『いつも心にさざ波を!』も大人気。今回は初めてのZUMBAに挑戦。
◆教えてくれたのは:ZUMBA教育スペシャリスト 豊福章江さん

ZUMBAインストラクターとして福岡県を中心にイベントやクラスを開講。初心者も参加しやすい、楽しく笑顔になれるレッスンが魅力。
◆ZUMBAインストラクター 大滝由美子さん

ZUMBA歴11年目。神奈川県を中心に活動。“お祭り騒ぎ”を楽しみながら、自由に踊って心と体がハッピーになるレッスンがモットー。
撮影/平林直己 協力・写真提供/Japan Wellness Innovation 取材・文/番匠 郁
※女性セブン2025年9月22日・10月2日号