料理・レシピ

《話題の腸活レシピ》「梅流し」で腸デトックス!便秘、腸内環境の乱れ、疲れた「胃腸」を休ませる

腸をスッキリ整える魅惑のレシピ「梅流し」
腸をスッキリ整える魅惑のレシピ「梅流し」(写真/PIXTA)
写真5枚

食欲の秋は深まり、年末年始のごちそうシーズンはもう間近。ついつい食べすぎて増量、あるいは女性に多いつらい便秘の不安を解消し、腸をスッキリ整える魅惑のレシピ「梅流し」が、いま話題になっている。

梅干し×大根 最強の相乗効果

加齢とともに代謝が低下して、ついつい食べすぎた分が脂肪として蓄えられてしまう、冷えから腸の動きが鈍って便秘が悪化、老廃物がたまってむくみがひどい―なんとなく体が重く、スッキリしない原因は腸にある。腸にたまった老廃物や便をドバッと出しきり、腸内環境を整えてデトックス効果を得られる「梅流し」が注目されている。梅と大根は、実は古くから愛される“最強バディ“だ。

梅流しの効果について、管理栄養士の望月理恵子さんが言う。

「梅干しと大根と、たっぷりの水分。これだけで胃腸をきれいにする効果がある、昔からの民間療法です」

長く続く人気の秘訣は、なんと言っても食材が持つ栄養素にある。

梅干し
梅干しに含まれるクエン酸は腸を刺激し、動きを活発(写真/PIXTA)
写真5枚

「梅干しに含まれるクエン酸は腸を刺激し、動きを活発にしてくれます。また、加熱することで発生するムメフラールという成分には、血液をサラサラにする効果もあります」(望月さん・以下同)

大根も、腸の動きを促進する。

「食物繊維が豊富で腸の働きを活発にすることが期待されます。水溶性食物繊維で便の滑りをよくし、不溶性食物繊維で便のかさを増し腸の動きをよくすることで排便を促します。腸内の善玉菌の増殖を促す効果もあります」

大根
大根も腸の動きを促進(写真/PIXTA)
写真5枚

たっぷりの水で煮て、煮汁ごと食べることで栄養素を逃すことなく摂取できるため、最強のデトックスを可能にするのだ。

都内在住の会社員・Aさん(54才)はその効果に驚がくする。

「若い頃からひどい便秘に悩まされてきました。整腸剤をのんでも、ほかの食事療法を試してもなかなかよくならなくて…。友人が“効きすぎる”と教えてくれて梅流しを試してみたんです。

初めは水分も多くてお腹がいっぱいになり、逆にむくむのでは?と不安になったのですが、食べて1時間後くらいでしょうか、お腹がゴロゴロ鳴り始めたのをきっかけに、その日は8回トイレに駆け込むことになりました。長年の悩みを大根と梅干しが救ってくれました」

そんな梅流しの作り方は特別な食材は不要で、いたって簡単だ。

「鍋に1.5Lほどの水を入れ、そこに昆布15gくらいを30分ほど浸しておきます。その間に、大根250gの皮をむき、1cm幅に切っておきます。鍋の水を火にかけ、沸騰する直前に昆布を取り出し、切っておいた大根を入れてやわらかくなるまで煮る。大根がやわらかくなったら種を取った梅干しを2、3個分入れ、さらに5分ほど煮れば完成です」(望月さん・以下同)

出来上がった梅流しを食べるときは、まず、温かい煮汁から。

「最初に200mlほどをゆっくりと味わいます。次に大根や梅干しをいただき、また煮汁を飲み、そして食べる。鍋の中、煮汁も含めてすべてなくなるまで繰り返しましょう」

空腹時に反応する

梅流しの効果をより高めるなら、夜より朝に食べるといい。強力なデトックス効果を感じられるはずだ。

「朝食べることで効果が高まるのは、空腹時の方が腸が反応しやすいからです。その場合、前日の夕食も軽めにしておくと、さらに高い効果が得られます。梅流しを飲んだ直後から便意を感じる人も多いため、出かける予定がある日はおすすめしません。予定のない日にチャレンジして。

また、梅流しでデトックスした後の食事も軽めにすること。胃腸に負担をかけないよう、おかゆやうどん、蒸した野菜などあっさりしたものにしてください」

野菜
梅流しでデトックスした後の食事は軽めで、蒸した野菜などあっさりしたものに(写真/PIXTA)
写真5枚

梅流しはかなりの満腹感を得られるため、夜に食べて夕食の置き換えにしてもいい。

「夕食はついついカロリーを摂りすぎてしまい、同じメニューでも朝より血糖値が上がりやすい傾向があります。夕食を梅流しに置き換えれば、摂取カロリーを抑えることができます」

きのこ類や豆腐、鶏むね肉でアレンジ

効果を実感したからといって、毎日食べるのはNG。

「腸に刺激を与えすぎると、腸壁を傷つけてしまうことがあります。また腸内の悪玉菌だけでなく、善玉菌まで排出してしまう可能性もある。同じものを食べ続けると栄養バランスも崩れますから、頻度としては週に1回、月に3~4回程度が目安です」

毎日の習慣にするのではなく、食べすぎてしまって「体が重いな」と感じたタイミングで取り入れたい。

ストイックに梅流しのみを食べ続けるのもいいが、楽しく長く習慣づけるならアレンジしてもいい。大根も梅干しもさまざまな具材と相性がいいので、そのとき、自分が感じる悩みに応じてバリエーションを試すのもおすすめ。

食物繊維が豊富な海藻類もおすすめ
腸活をより効果的にするなら、食物繊維が豊富な海藻類やきのこ類、ほかの野菜を鍋に追加(写真/PIXTA)
写真5枚

「たとえば、腸活をより効果的にするなら、食物繊維が豊富な海藻類やきのこ類、ほかの野菜を鍋に追加してください。豆腐や卵、皮を取り除いた鶏むね肉を加えて、ボリュームたっぷりのスープ風にアレンジすると、たんぱく質も摂取できて腹持ちがよくなります。

冬の寒さ対策をするなら、体を温めるしょうがを加えるなど、得られる効果に応じて食材をプラスしてあげて、自由にアレンジしていいと思います」

簡単で、アレンジ自在な、究極の腸スッキリデトックスメニュー・梅流し。どのタイミングで取り入れるか、さっそくプランを立ててみては。

腸スッキリ!「梅流し」レシピ

≪材料≫(1食分)

大根半分(250g)、種を取った中サイズの梅干し2〜3個、昆布15gまたはだしの素大さじ1、水1.5l

≪作り方≫

【1】鍋に水と昆布を入れて30分浸し、鍋を火にかけて沸騰直前に昆布を取り出す。昆布でだしをとる代わりにだしの素を使ってもよい。

【2】皮をむいた大根を1cm幅ぐらいに切り、【1】の鍋に入れる。

【3】中火で20分ほど煮てやわらかくなったら、梅干しを入れ5分煮る。

おすすめ追加食材

・腸活パワーアップに…野菜や海藻類

・たんぱく質で腹持ち!…卵や鶏むね肉

・寒さ対策は…しょうが

※女性セブン2025年12月4日号