
冷えた体を温めるだけでなく、野菜たっぷり&発酵食品のみそを使った豚汁は“腸活”にもなる、と近年静かなブームに。今回は、人気の豚汁専門店が自慢のおいしい豚汁の秘訣と家庭用レシピを大公開。ちょっとしたコツで、いつもの豚汁がグンと格上げされること間違いなし!
とんかつ専門店の上質肉は一度焼いて旨みを閉じ込め脂ごと豚汁の味に生かす
とんかつの名店を母体に持つ豚汁専門店「とん汁と玄米の店 檍食堂」。もちろん、一番のこだわりは肉質のいい豚肉だ。
「※SPFポークである千葉県産の『林SPFポーク』は脂まで甘みがあるのが特徴。そのおいしさを生かすため、肉はあらかじめ軽く焼いて旨みを閉じ込めたら、出た脂も余すことなく使い切っています」と店主の丸山正一さん。
みそは鹿児島県産の甘めの麦みそをブレンドし、野菜と豚肉の味を引き出す。一晩おいてじっくりと味をしみこませた豚汁は、それだけで冬のごちそうになる。
※SPF(Specific-Pathogen-Free)ポーク:指定された特定の病原体をもたない豚
ジュワッと広がる肉の存在感と煮込み&揚げ野菜の甘みが絶品

【1】《Point》鍋にかつおだしをとり、玉ねぎ、にんじん、大根、ごぼう、下ゆでしたこんにゃくを入れる。

【2】厚めの豚バラ肉は大きめに切り、別の鍋で軽く焦げ目がつくくらいに焼き、脂ごととっておく。

【3】豚肉を脂ごと入れ、酒、みりんを足して野菜に火が通るまで煮る。

【4】みそは麦みそを使用。別のボウルで煮汁に溶かしてから入れる。

【5】でき上がったらよく冷やして一晩寝かせ、味をなじませる。
《材料》(作りやすい分量)
豚バラ肉(できれば厚切り)…200g 玉ねぎ…小1個 大根…80g にんじん…1/4本 ごぼう…1/4本 こんにゃく…1/2枚
だし汁…2カップ 酒…大さじ1 みりん…大さじ2/3 麦みそ…適量 長ねぎ…適量 かぼちゃ、なす、ピーマンの素揚げ…適量
《作り方》
【1】バラ肉は5~6cm幅に切り、中火でうっすら焦げめがつくまでフライパンで炒める(油はひかない)。
【2】玉ねぎはひと口大のくし形切り、大根は太めの拍子木切り、にんじんはいちょう切り、ごぼうは太めのささがきにする。こんにゃくは2cm四方の薄切りにして下ゆでしておく。
【3】鍋にだし汁を入れ、【2】を玉ねぎ、大根、にんじん、ごぼう、こんにゃくの順に入れる。その上に、【1】の豚肉を脂ごと、表面を覆うように広げて入れる。酒、みりんを入れ、中火にかけて煮立ったら弱火にして野菜が柔らかくなるまで煮る。麦みそを入れて調味する。
【4】冷ましてから一晩冷蔵庫に入れて味をなじませ、食べる直前に再び温めて器に盛る。小口切りにした長ねぎをのせ、好みで食べやすく切ったかぼちゃ、なす、ピーマンの素揚げをトッピングする。
◆教えてくれたのは:とん汁と玄米の店 檍食堂・店主 丸山正一さん

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