娘の気持ちが読み取れるようになってきた
娘のふとした言動に和さんの姿が見え隠れする。彼女のママとしての愛情を感じながら、いないさみしさが襲ってくることもあった。
〈2022年6月18日(土)
娘は青色が好きだ。『おかあさんといっしょ』の定番曲「どんな色がすき」でも、いつも青。和は、食べ終わったヨーグルトの容器に青いビーズを入れたおもちゃを娘のために作っていた。〉
娘が生まれる前は、和さんに任せっきりで、まったく料理ができなかった将一さん。娘に手料理をふるまうことにも慣れてきた。3才を過ぎると、娘も一緒に手伝ってくれるように。
〈2024年11月23日(土)
チャーハンを作る。娘が木ベラで炒める。同じ料理を食べられるようになってきたのはいいが、娘が残した分も食べることになるため、お腹が出てきた。
2024年12月1日(日)
娘と一緒にカルボナーラのスパゲティを作った。卵を混ぜる作業をやってくれた。ブラックペッパーは僕だけ。
2024年12月12日(木)
ビーフシチューを作ってみた。娘がニンジンの皮を剥いてくれる。できあがったシチューを、黙々と食べている。文句を言わないときは、うまいと思ってるはず。だんだん娘の気持ちが読み取れるようになってきた、のだと、自分では思っている。〉
将一さんが話す。
「和がいなくなって5年、自分がいいパパかどうかはわかりませんが、できることを精一杯やるしかないと、日々、慌ただしく過ごしてきました。
ほんと、子育ては不思議ですよね。幼い頃には『早く成長してほしい』と思っていたのに、ちょっと大きくなると、良くも悪くも生意気になって『この5年間のどこで育て方を間違ってしまったのだろうか』なんて思ってしまったり。
駄々をこねる娘とやりあうとき『こんな場面で和ならどうするかな』―それは時々考えます。意外と、ぼくよりも厳しいママだったかも(笑い)」
娘にとっては、この先、ママがいない時間だけが長くなっていく。それでも、和さんの息づかいを感じながら、将一さんは家族を守っていく。

※女性セブン2026年10月1・8日号