肩の呼吸筋ストレッチ
鼻からゆっくり息を吸い、肩を徐々に上に上げる。口からゆっくり息を吐き、肩を下ろす。これを1セット×3回。次に、鼻からゆっくり息を吸い、肩を徐々に上に上げる。口からゆっくりと息を吐き、肩を後ろに回しながら下ろす。これを1セット×3回行う。
背中の吸息筋ストレッチ
両手を腕の前で組み、口からゆっくり息を吐く。鼻からゆっくりと息を吸い、両手を前に伸ばし、ひざを曲げながらやや前傾姿勢に。口からゆっくり息を吐きながら、両手を胸に引き寄せていく。これを1セット×3回行う。
胸の吸息筋ストレッチ
両手を後ろに組み、鼻からゆっくり息を吸う。あごを上げてゆっくり口から息を吐き、組んだ手を斜め後ろへ伸ばす。鼻からゆっくり息を吸い、手を腰へ引きつける。これを1セット×3回行う。
「胸と背中には、脊柱起立筋肉など『姿勢を保つ』ことに繋がる呼吸筋が集中しています。ここをストレッチすることで立ち姿が美しくなり、心肺機能も高まる。いわば“体が若返る”のです。
また、ゆっくりとした呼吸には、脳の情動をつかさどる『扁桃体』を安定させる働きがあることもわかっています。精神不安や不眠症を解消し、血圧を下げる効果も期待できます」(本間先生)
51人中48人にダイエット効果が
肩こり解消、姿勢改善、心肺機能強化、メンタルケア、血圧低下とまさに一石五鳥の肺ストレッチだが、呼吸筋をより効率的に鍛える超カンタンな裏ワザもある。それが、マスクを着用すること。池袋大谷クリニックの大谷義夫院長が語る。
「PM2.5に代表される極小微粒子も通さない、気密性の高い高機能マスク(N95という規格に準じたもの)を着用すると、それだけで吸気時に4倍近い負荷がかかって、呼吸筋を鍛えることができます。結果、浅い呼吸から深い呼吸となり、代謝アップにも繋がる。睡眠や食事、入浴などの時間を除いた1日8時間の着用が理想的です」
N95規格の高機能マスクは一部ドラッグストアやインターネット通販などで簡単に手に入るが、普通のマスクを使用する場合は中にガーゼを入れるとよい。
マスク着用による呼吸筋トレーニングはダイエットにも効果的で、大谷院長によれば51人の男女に高機能マスクを2週間着用してもらったところ、48人が平均2kgもやせたという。
「代謝アップに加えて、マスクの着用により間食が減ったことも要因と見ています。もちろん、肺ストレッチもマスクを着用して実践すれば、より効果的です。ただし、呼吸に負荷がかかる分、過度に激しい運動は避けましょう」(大谷院長)
呼吸を整えて、心も体も健康に!
イラスト/鈴木みゆき
※女性セブン2018年5月10・17日号
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