日本人1人が1年に食べる卵は331個(2016年国際鶏卵協議会報告書)。ほぼ1日1個食べている計算で、日本はメキシコ、マレーシアに次いでなんと世界第3位の卵大国なのだ。
卵は食物繊維とビタミンC以外の栄養素をすべて含む「完全栄養食品」といわれる。とくに人間の体内で合成できない9つの必須アミノ酸をバランスよく含有。消化がよく免疫力も向上させる効果があるため、病中病後の食事にも最適とされる。まさしく1日に1個は食したいスーパーフードである。
卵のパックには“賞味期限”が表示されているが、これは冷蔵保存をした場合に安心して「生食」できる期限を示す。だいたいパック後2週間が目安のようだ。期限が過ぎても加熱調理(70℃で1分以上、他食材と合わせて調理する場合は75℃で1分以上)すればまったく問題ない。
これからの季節、サルモネラ菌が懸念されるが、常温に長時間放置したりしないかぎり、ほとんど心配する必要はない。75℃で1分以上加熱すれば死滅するので、心配な場合は生食を避けて加熱調理を。
家庭料理研究家の松田美智子さんは卵についてこう話す。
「私の料理人生が始まったのは小学4年生の時。母が入院した際に、自分でご飯を炊いて卵炒飯を作ったのが始まりでした。その後は『これとこれをこう料理したらどうなるかしら…』と、実験していました。『キッシュ風』は、高校生の時のレセピです。パンを使うと失敗が少なく、手軽なおやつにもぴったりです」
卵の準備
料理の用途が広いゆで卵。ほんのひと手間で、黄身が真ん中に収まった見栄えのいいゆで卵が作れる。ちなみに、ゆで卵にする卵は古いものの方が殻がむきやすいので、賞味期限が過ぎて食べきりたい卵などが最適。今回紹介する漬け卵などはうってつけだ。
【1】卵はゆでる15分前に冷蔵庫から出しておく。
【2】鍋に卵と、かぶるくらいの水を入れ、火にかける。菜箸でぐるぐるとゆるやかに卵を転がしながら8分ゆでる。
【3】冷水にとって殻をむく。
『卵のキッシュ風』の作り方
【1】サンドイッチ用の薄切り食パン(耳を切り落としてあるものでも可)2枚は、耳を切り落とし、ローラーで薄く伸ばす。それぞれバターを薄く塗り、ココットに1枚ずつ敷く。
【2】フライパンにオリーブオイルを熱し、薄切りにしたロースハム2枚、薄切りにしたセミドライトマト大さじ1、ゆでてざく切りにしたほうれん草1/2カップ分を入れてさっと炒める。
【3】ボウルに卵2個、生クリーム1/2カップ、ナツメグ(パウダー)・白こしょう各少量、塩小さじ1/4をよく混ぜておく。
【4】ナチュラルチーズ1/3カップをパンの上に均等に広げて【2】をのせ、【3】をゆっくり注ぐ。180℃に予熱したオーブンで15~20分焼く。
『漬け卵』の作り方
【1】半熟卵を作る。卵4個を鍋に入れ、卵にかぶるくらいの沸かした湯、塩小さじ1を加える。そのまま中火で6~7分、菜箸で鍋中を混ぜながらゆでる。卵を氷水に浸してしっかり冷ます。
【2】小鍋にしょうゆ1/2カップ、酒・みりん各大さじ3を合わせてさっと煮立てる。
【3】密閉容器にゆで卵を入れ、【2】をかける。そのまま時折位置を変えながら、蓋をしてひと晩漬ける。
※女性セブン2018年5月24日号
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