老後のこと、家族のこと、お金のこと、人間関係…生きていれば尽きることのない悩みや不安。そんな心の状態から解放される手段として、今“瞑想”が注目されている。
家事をしながらできる、そのやり方は?
『1日10秒マインドフルネス』(大和書房)の著者であり、自身も40年の瞑想歴を持つ精神科医の藤井英雄さんが提案する“ながら瞑想”は、どこでもできるのがポイント。日常生活の中で簡単にできる“ながら瞑想”を教えてもらった。継続して行うことが大事なので、毎日行う家事と結びつければ、無理なく続けられるはず!
◆掃除機をかける動作を感じる
「これから掃除機をかける」と、始めの宣言をする。掃除機をかける自分の手の動きや掃除機の重さ、ゴミを吸う音を細部まで感じてみよう。また、ぞうきんで床を拭く時の動きや感覚に集中するなども効果あり。
◆料理中、鍋の中の音をじっくり聞く
「これから鍋の音を聞く」と、始めの宣言をしてから、グツグツという音や、湯の中で踊るパスタの動きなど、鍋の中で起こっていることをよく観察してみる。ほかにも、包丁で野菜を切る感触に集中するなどもおすすめ。
◆お風呂掃除中はスポンジの動きに集中
お風呂掃除を始める前に、「スポンジの動きに集中する」と、始めの宣言をして、浴槽をゆっくりこする。スポンジが浴槽をこする感触や、汚れが落ちる様子などをよく観察する。入浴中に体を洗う時も実践できる。
◆最初のひと口だけよく味わって食べる
「私はこのひと口を味わって食べる」と、始めの宣言をする。最初のひと口を入れたら箸を一度置き、ゆっくり噛んで、舌の先にのせて食材の感触を味わう。素材の味を驚くほど鮮明に感じ、おいしさにも敏感になれる。
◆洗濯物をピンッ!としっかり張って干す
「これから洗濯物を干す」と、始めの宣言をする。いつもは何気なく干している夫のシャツも、両端を持って思いっきりピンッ!ときれいに張って、布が張られる感触をしっかり感じながら丁寧に干してみよう。
◆メイクをする時、口紅を丁寧に塗る
毎日行うメイクの時間は、“ながら瞑想”にもってこい。「これから口紅を塗る」と、始めの宣言をして、いつもより丁寧に口紅を塗ってみる。唇に口紅の先端が触れる感触、自分の手の動き、唇が色づく様子などに集中して。
瞑想がうまくできないときはどうすればいい?
Q. 雑念が多く、余計なことを考えてしまう
「雑念が湧いたら、深く考えずに“今、他のことを考えてしまった”と区切りをつけて、また瞑想に戻りましょう。“雑念が湧く自分はダメだ”などと考えずに、そのまま元に戻ればいい。雑念を掘り下げようとも、なくそうともしなくていいんです」(藤井さん・以下同)
Q.やる時間がない
「たとえば、歩く動作に集中するだけでもいいのです。“歩く感覚を意識する”と、始めの宣言をして、つま先が地面に着く瞬間、かかとが地面を離れる瞬間を実況中継してみましょう。最初は2~3歩から始めて5分、10分と増やしていくといいですよ」
Q.寝てしまう
「瞑想中にうっかり寝てしまうという人は睡眠不足で疲れている証拠。瞑想は集中することが大事なので、眠い時は避けましょう」
イラスト/秋野純子
※女性セブン2018年12月13日号
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