
中居正広(53才)と元フジテレビアナウンサーとの一件は、いまだ終着点が見えぬまま。中居の次なる一手にも注目が集まるが、芸能界でのキャリアも経済的な恩恵も捨て去ったはずの彼が、頑なに手放さないものがあるという。そこにはかけがえのない家族の存在があった──。
フジテレビによる前経営陣への巨額裁判の展開が注目されるなか、中居について、あるテレビ局関係者はこう述懐する。
「中居さんと元フジテレビの女性アナウンサーとのトラブルは2年前の6月に発生しましたが、この話が業界で広まり始めたのは昨年の秋頃のことでした。フジテレビや芸能界の関係者の間で『中居くんがとんでもないことになっているらしい……』という話が飛び交い、昨年末の報道から一気に中居さんのスキャンダルが噴出したのです」
トラブルの存在が広まり始めてから1年ほどが経つが、裁判と並行して、フジテレビは刷新感のアピールにも余念がない。
「中居さんの一件で、被害女性のメンタルケアを担った佐々木恭子アナを10月から朝の情報番組『サン!シャイン!』のキャスターに抜擢することを発表したのです。一部で“三悪人”などと報じられた佐々木さんを朝の顔に起用することで、彼女だけでなく、局全体のリスタートを印象づけたいのでしょう。
中居さんのかつての盟友の元編成部長も海外赴任の準備が進んでいるそうです。もっとも、ビザの発給が予想よりも遅れているため、出国はもう少し先になりそうですが……」(フジテレビ関係者)
一方、フジテレビが設置した第三者委員会の報告書で、自身の行為を「性暴力」と断定された中居は、この裁定に一貫して異を唱えている。それだけに、いまもフジテレビと前経営陣との裁判が、中居に“飛び火する”可能性を指摘する声もある。
「フジテレビが中居さんを訴える可能性もまだ残されています。これまでテレビ番組などで数十億円ともいわれる自身の預金額をネタにしてきましたが、フジが前経営陣に請求した50億円という巨額を前に、いかに中居さんでも、金銭的な不安がよぎることもあるかもしれません。
彼は資産運用など、財テクに励んでいたわけではなく、仕事に邁進し使う暇もないままに貯金してきたタイプでしょう。現在はファンクラブも解散し、無収入なだけに、関係者の間では“あの部屋を売ればいいのではないか”との声もあるのです」(芸能関係者)
芸能人も安心の緑の目隠し
関係者が口にするあの部屋とは、中居と元女性アナウンサーのトラブル現場となったマンションの一室だ。
「複数の不動産を所有する中居さんは、都心の人気エリアに、自宅とは別のペントハウスを持っています。SMAPとして大成功後、中居さんはご両親それぞれに家をプレゼント。お母さんには神奈川県のかつての実家の近くのマンションを購入した一方、お父さんに用意したのが都心の一等地のマンションの最上階。中居さんはここを“実家”と称して、足繁く通っていました。元女性アナウンサーとのトラブルは、まさにこの“実家”が現場となったのです」(別の芸能関係者)
昨年、中居と元女性アナウンサーのトラブルの内容が少しずつ明らかになる中で、このマンションのある特徴も話題となった。
「第三者委員会の報告書では、トラブルの数日前に、中居さんがこの部屋のテラスで芸能人やテレビ局のスタッフらを集めてバーベキューを開催したことが記されており、そこに彼女も参加していた。
居室やトイレを含む部屋の専有面積は100平方メートル以上あるものの、中居さんのような一流芸能人が所有する不動産としては、そこまで広いとは言えません。ただ、テラスを含めるとその広さは200平方メートル近くになり、テラスだけで実に85平方メートル以上という特別な物件なんです。
一時期、テラスには芝生のようなシートが敷き詰められ、そこにテーブルや椅子が並んだ、まさに“バーベキュー仕様”に仕立てられていた。ガーデニングスペースもあって、緑で“目隠し”もされており、中居さんら芸能人も安心して屋外でくつろげるようになっていたそうです」(前出・別の芸能関係者)

都心のマンションではテラスでの火気使用が許可されないケースも多いが、この部屋は特別で、バーベキューももちろんOK。こうした贅沢な空間を兼ね揃えていることもあって、ここ数年で資産価値も一気に上昇し、いま売却すれば数億円の価値があるともいわれる。しかし、中居一家の古くからの知人は、「彼との思い出があるマンションを、中居さんはそう簡単に手放さない」と断言する。
「彼とは中居さんにとって最愛のお父さんのこと。幼少期、中居さんが極貧を経験したことは有名で、時には水をかけただけのご飯で飢えをしのいだこともあったそう。一家が暮らした神奈川の自宅も狭く、4畳の居室に5人で身を寄せ合って寝ていたことも明かしています。しかし、貧しいながらも支え合って暮らす家族の絆は深く、中居さんを『ヒロちゃん』と呼んでかわいがるお父さんとの関係はずっと良好でした」
中居の父は2013年に肺がん、その翌年には咽頭がんが判明し、闘病生活に入る。
「闘病中、どんどんとやせ細っていくお父さんは病院を嫌がり、“家で過ごしたい”と願ったそうです。当時、SMAPとして活動していた中居さんは多忙の合間を縫って、闘病をサポートしていました。
お父さんは2015年2月に亡くなってしまいましたが、中居さんは親子で過ごしたこのマンションをいまもずっと所有したまま。生活実態があるわけでもなく、周囲には売却をすすめる人もいたようですが、中居さんは異様な執着をみせていました。やはり父親との思い出が詰まった場所を、裁判対策や損得感情では手放すことはできないのでしょう」(前出・一家の知人)
父の死後、そのマンションに置かれていた遺骨は現在、中居が長年の恋人・Mさんと暮らす自宅に置かれているという。最愛の父は中居を見守っている。
※女性セブン2025年10月9日号