身長153cmの小柄な体から発せられるパワフルな歌声は圧巻のひとこと。レジェンドたちに並ぶ記録を連発し、世界の頂点に君臨した現代の歌姫・アリアナの魅力を大解剖。彼女を知らないままで、『令和』は迎えられない!?
【目次】
・ザ・ビートルズ、M・ジャクソンに並ぶ記録女王
・マライア・キャリーの再来と呼ばれた歌唱力
・家族のために一般人相手に本気でけんか
・頼もしい女性の味方
・世界を震撼させたテロ事件で見せたたくましさ
・元恋人の死から描いたアルバムで潔い生き様
・「七輪タトゥー」でバッシングも日本大好き
《音楽を長く作り続けていきたい。何枚売れたということではなく、その過程でついてきた結果を受け入れていきたいと思っているわ》
当時、まだ二十歳だったアリアナ・グランデ(25才)は、ファッション誌『ELLEgirl』(2014年7月号)のインタビューで無邪気にそう答えている。そのわずか5年後、彼女は「ザ・ビートルズ以来」といわれる“結果”を打ち出し、世界を驚かせた。
音楽評論家の宇野維正さんは、こう断言する。
「間違いなく、現代の女性アーティストのトップ。今は“アリアナ時代”と言っても過言ではありません」
15才の時にブロードウェイミュージカル『13』でデビューし、日本でも放送された学園ドラマ『ビクトリアス』(NHK、2012年)での主要キャストで人気を得ると、19才でアーティストデビュー。153cmの小柄なスタイルにキュートなルックス、抜群の歌唱力で瞬く間に“アイドル”として大ブレークした。
数々の試練に直面して、“若者のカリスマ”から“世界の歌姫”へ成長した彼女の軌跡と魅力を振り返ると、日本人の私たちが見逃せない意外な一面も見えてきた。
ザ・ビートルズ、M・ジャクソンに並ぶ記録女王
今年2月、全米音楽ヒットチャート『Hot100』で、アリアナの楽曲が1~3位を独占。この記録は、ザ・ビートルズしか成し遂げておらず、55年ぶりの快挙となった。
また、3月には、全米ラジオのポップソングチャートで最新曲『7rings』が1位を獲得。それにより、同チャートにおいて、「8か月以内に4曲が1位を取ったアーティスト」に輝くと、1988年のマイケル・ジャクソン以来の記録として話題に。さらに同曲のミュージックビデオは、YouTubeに公開後、22時間で4600万回再生され、世界新記録となった。
インスタグラムのフォロワー数も、クリスティアーノ・ロナウドに次ぐ世界2位。女性ナンバー1に君臨している。
マライア・キャリーの再来と呼ばれた歌唱力
彼女の広い声域は5オクターブあるともいわれており、「ホイッスルボイス」と呼ばれる超高音も自在に操る。デビュー当時、その圧倒的な歌唱力は「ネクスト・マライア」と称賛された。映画『SING/シング』『美女と野獣』(ともに2017年日本公開)では、大御所のスティーヴィー・ワンダーやジョン・レジェンドとデュエットしており、世界中での大ヒットへと導いた。
「めちゃくちゃ声域が広いうえ、声に個性があるので、どんな大物ミュージシャンと組んでも“食われない”」(宇野さん)
家族のために一般人相手に本気でけんか
両親はアリアナが幼い頃に離婚。以来、通信機器会社のCEO(最高経営責任者)を務める母親と、ダンサーの異父兄と3人暮らし。表彰式などのステージには家族が同席し、SNSにもたびたび登場するほど、仲のよさは有名だ。
「お兄さんはゲイであることをオープンにしていて、ある時、それをSNSで揶揄されたことがありました。アリアナは、『いくら家族が侮辱されたからといって、ここまで言うか?』と、周囲が驚くほどその相手を罵倒したんです。トップスターでありながら、差別や偏見に対して怒りをむき出しにする姿に、ファンから共感が集まりました」(宇野さん)
頼もしい女性の味方
SNSやインタビューでは、女性蔑視を非難する意見を繰り返しており、“若手ナンバー1フェミニスト”との呼び声も高い。海外セレブ専門ライターの太田万紀子さんが語る。
「最近も、リトル・ミックスというイギリスのガールズグループが撮影したセクシーなイメージ写真を有名男性ジャーナリストが批判した時、アリアナは“セクシーさも自分たちのチョイスだ”と、物申しました。こうした論争に加わることを厭わない部分も、女性から支持を集める理由でしょう」
世界を震撼させたテロ事件で見せたたくましさ
2017年5月、マンチェスター・アリーナ(英)で行われたアリアナのコンサートの観客が犠牲者となる自爆テロが発生し、23人が死亡、約60人が負傷した。PTSDを負うほど深く傷ついたアリアナを誰もが心配したが、「マンチェスターで歌うまでは、活動を再開しない」と宣言し、わずか2週間後、同会場で慈善コンサートを開催した。
「その後もチャリティーソングをリリースするなど、最終的には(テロ被害者のために)10億円以上の寄付金を集めています。事件の翌年にはアルバム『スウィートナー』を発表して、心の傷を音楽に向けるたくましさにファンはもちろん、事件で初めてアリアナを知った人たちの心も動かしました」(太田さん)
元恋人の死から描いたアルバムで潔い生き様
しかし、悲劇は続く。昨年6月にコメディー俳優のピート・デヴィッドソン(25才)と、交際から3週間でスピード婚約したアリアナだが、4か月で破局。実は破局直前の同年9月、元恋人でラッパーのマック・ミラーさん(享年26)が急逝していた。薬物の過剰摂取が死因にもかかわらず、SNSでは、「マックをダメにしたのはアリアナ」とバッシングが相次ぎ、アリアナは作品で答えを出す。
「前作から半年という短い制作期間でアルバム『thank u, next』を発表したのですが、先行リリースされた表題曲では、マックを含め、過去の恋人たちの実名を挙げて感謝を述べています。それも、過去の恋人たちを引きずるようなトーンではなく、“ありがとう。はい、次”という、軽妙でユーモラスな表現で、これからの年代の強い”女の子”像を確立させました」(宇野さん)
同アルバムは、今年の音楽界最大のヒットになるともいわれている。アリアナの示した「女性像」が、世界を席巻している証拠だろう。
「七輪タトゥー」でバッシングも日本大好き
アリアナは大の日本好きとしても有名で、家庭教師に日本語を習い、コンサートでは流暢な日本語でファンを喜ばせてきた。
「ドリルでひらがなを勉強する様子をSNSで公開しています。親日家のセレブは多いですが、ここまで熱心な人は珍しい。日本の空港に到着した時も、集まったファンの子たちとまるで親友のように接していました」(太田さん)
しかし、そんなアリアナをうんざりさせてしまう出来事が。今年2月、『7rings』にちなんで、“日本語訳”のタトゥーを手のひらに入れたのだが、刻まれていた文字はなんと「七輪」。SNSのコメント欄には、「それでは“ジャパニーズバーベキューグリル”だよ」と指摘が集まったが、しだいに、「日本の文化の盗用だ」と、アリアナを批判するコメントまで出現する騒動に。嫌気がさしたアリアナは日本語のレッスンをやめると告白し、本気で検討していた日本移住もやめるとSNSで発言。
最後に、「さよなら、小さな炭のコンロ」とコメントを残した彼女は、現在ワールドツアーを開催中だが、今のところ日本公演は予定されていない。どうか「七輪騒動」に懲りず、「はい、次」と流して、再び日本を訪れてほしい。
※女性セブン2019年4月18日号
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