ようやく寒さから解放されたけど、過ごしやすい気候に油断していると後々大変なことになるかも! 春から初夏は、夏本番に比べて日焼け対策が甘くなりがちにもかかわらず、実は肌の大敵である紫外線がとても強い季節。
そこで、「マラソン界のシンデレラ」と呼ばれた最強美人ランナー市橋有里(いちはし・あり)さんに、シミや老化など、紫外線によるダメージに負けない肌を作る、最強の美肌レシピを教えていただきました! この春夏、1個たりともシミを増やしたくないライターFが、徹底レポートします。
意外に簡単!自宅で気軽に作れる薬膳レシピ
――サムゲタンって、自宅で作れるものなんですか?
有里:もちろん、作れます! 私は現役時代、中国に合宿に行ったときに高麗人参をたくさんもらったことがあって。それでサムゲタンを作ってみたら、体がポカポカ温まっておいしかったので、それ以来よく作っていました。
――高麗人参なんて、スーパーに売ってましたっけ?
有里:今回は高麗人参、ナツメなどは使わず、手にはいりやすいもので作れるレシピなので、ご心配なく! 専門店のような味わいや効果効能とまではいかなくとも、身近な材料でも十分、美肌に効果的なサムゲタンが作れますからね。
――それを聞いて安心しました。手軽に作れるサムゲタンのレシピ、楽しみです!
《材料》(2人分)
鶏骨付き肉…600~700g(手羽元、もも骨付き肉など) プチトマト…10個 しょうが…2かけ もち米…大さじ5 くこの実…大さじ2 塩・こしょう…少々 青ねぎ…1本分
《作り方》
【1】 プチトマトは湯むきしておく。
【2】 鍋に鶏肉(分量外の塩をふっておく)、しょうが、もち米、くこの実、青ねぎを入れ、ひたひたの水を注いで火にかける。途中アクが出てきたら、そのつど丁寧に取る。
【3】 1時間ほど煮て、とろみが付いてきたら、トマトを加え、トマトが温まったら、塩・こしょうで味をととのえ、器に盛り付ける。
肌に栄養チャージ!「tomatoサムゲタン」で健やか美人に
――サムゲタンといったら、コラーゲンたっぷりなイメージがあります。
有里:そうですね。サムゲタンは丸鶏や骨付き、皮付きの鶏肉を使って作るのが基本なので、確かにコラーゲンたっぷりです。でも、鶏肉には他にもキレイになれる要素があるんですよ。
――そうなんですか?
有里:サムゲタンは、薬膳料理とされるくらい美容健康効果の高い料理として親しまれていますよね。鶏肉は、その薬膳でいう五味調和の「甘」の特性を持っていて、体を温めたり、新陳代謝をよくしたりする働きも期待できます。
――確かに、サムゲタンを食べると、体が芯から温まるように感じますよね。
有里:それに、よく杏仁豆腐のトッピングなどに使われるくこの実は、レモンの8倍ものビタミンCが含まれていると言いますし、抗酸化作用も強く、美肌に効果的な食材なんです。
――サムゲタンを食べれば、肌によいものをたっぷりチャージできますね!
トマトのリコピンで、彩りも美肌効果も大幅アップ!
――今回のサムゲタンには、プチトマトもたくさんはいっていますね?
有里:はい。せっかくサムゲタンを食べるなら、より美肌効果を高めたいと思って、プチトマトも使ってみました。
――トマトにはどんな美肌効果が期待できるのでしょうか?
有里:トマトには、リコピンという成分がたくさん含まれていて、リコピンには、高い抗酸化作用があると言われています。つまり、体がサビるのを防ぐ働きをしてくれますよ。
――人間もサビるんですか!?
有里:はい、残念ながら。紫外線、ストレス、喫煙などによって、体内の酸素が「活性酸素」というものに変化してしまうと、細胞がサビる原因になります。体のサビは、老化はもちろん、がんや生活習慣病などにつながると言われていますね。
――怖い…。
有里:確かに怖いですけど、抗酸化作用の高い食品を積極的に摂ったり、生活習慣に気をつけたりすればリスクを減らせます。トマトは抗酸化作用が高いだけでなく、ビタミンCやミネラル類などの美肌に欠かせない栄養もたくさん含んでいるので、積極的に食べたい食品の1つですね。
――そうですね。ちなみに、何か他にも「これを加えるとなおよし」という食材はありますか?
有里:そうですね。お好みでいろいろアレンジしてOKですが、今の季節なら、菜の花を添えると青みも加わって彩り鮮やかになるうえに、デトックス効果も期待できます。あとは、ナツメを加えると本格的な仕上がりになりますね。
――なるほど! いろいろ試してみたいと思います。有里さん、今回もステキなレシピをありがとうございます!
有里:こちらこそ。サムゲタンは1品で美肌に効果的な栄養をたっぷりチャージできて、お腹も満たされるうれしいメニュー。とろみ感がお好きなかたは、もち米を増やしてもいいですし、ぜひ一度作ってみてくださいね。これからの季節に向けて、紫外線に負けない肌作りに“アリ”だと思います。
* * *
紫外線のピークは、もうすぐそこ。夏の終わりに、シミやシワが増えた肌を見て後悔しないためにも、外側からの日焼け対策だけでなく、内側からサビない、老化しない肌作りを心がけ、太陽の季節を楽しみたいですね。
レシピ考案:市橋有里
いちはし・あり。1977年11月22日、徳島県生まれ。アスリートフードマイスター・料理研究家・ランニングアドバイザー。1999年、世界選手権セビリア大会銀メダル獲得。2000年、シドニーオリンピック日本代表。「マラソン界のシンデレラ」とも呼ばれ、現在はランニングアドバイザーとして女性誌でランニングモデルをしたり、料理イベントをするなど、活躍の場を広げている。
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