糖質が多いフルーツは、ダイエット中にNGというイメージもある。
でも、そんなフルーツの中でもキウイは腸活に効果的で、美痩せの味方をしてくれるのだとか。そんなキウイのダイエット効果について医学博士で腸のスペシャリストの松生恒夫先生が教えてくれた。
→キウイ以外にもダイエットにおすすめのフルーツは?詳細はコチラ
ダイエットに効果あり?キウイのすごいパワー
【1】食物繊維の補給に適している
可食部100gあたり、グリーンキウイには2.5g、ゴールドキウイには1.4gの食物繊維が含まれている。りんごが1.4g、バナナは1.1gと食物繊維が多いと言われる果物と比べても、特にグリーンキウイの食物繊維含有量は多い。1日あたりの食物繊維摂取量の目安が18~20gなのに対し、現代人は15gで程度しか摂れていないというデータがあり、その不足分を補う食べ物としてキウイがちょうどいいそう。
【2】栄養素が豊富
ビタミンCや食物繊維、たんぱく質、鉄など、17種類の栄養素がどれくらい含まれるかを比較した「栄養素充足率スコア」によると、フルーツの中でキウイがトップクラス。食物繊維以外にもビタミンCやカリウム、葉酸などが豊富で、特にサンゴールドキウイはレモン8個分のビタミンCを摂ることができるという。
また、キウイにだけ含まれるたんぱく質分解酵素の「アクチニジン」が、たんぱく質の分解を促進し、アミノ酸の生成に役立つというメリットもある。
【3】善玉菌を増やすエサになる
食物繊維の一部は大腸内で発酵して善玉菌のエサになり、分解されて短鎖脂肪酸(酢酸、酪酸、プロピオン酸)になる。特に大腸や小腸を動かすエネルギー源となる酪酸は口から摂取しても腸に届かないため、体内で作り出すことが重要だという。ちなみに、分解されやすい水溶性食物繊維の方が酪酸を生み出しやすいそう。
【4】不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の割合が2:1
そして、キウイがダイエットに適している理由はもう1つ。不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の割合は2:1というのが理想的で、キウイにはその割合に近いバランスで両方が含まれている。
便をかさ増しする不溶性食物繊維はスムーズな排便に必要なものだけれど、摂りすぎると便が硬くなりやすく、便秘を悪化させてしまうことも。一方、体内にはいるとゲル状になる水溶性食物繊維は、硬便や普通便を軟便にする作用があるという。また、コレステロールや食物の中の有毒物質を吸収して体外に排出するので、コレステロールの増加を抑える効果もあるという。
便秘解消に効果的なキウイの食べ方、オリーブオイルがカギ!
テレビ番組『世界一受けたい授業』(日本テレビ系)で紹介して話題となった、松生先生が考案した便秘解消に有効なキウイの食べ方は、キウイにエキストラ・バージン・オリーブオイルをかけるというもの。
キウイを1個用意し、半分に割って、真ん中をひと口食べたら、そのくぼみにティースプーン1杯のエキストラ・バージン・オリーブオイルをかけて食べるという簡単な食べ方。もう半分も同様にいただく。これを1日2回、午前と午後に食べることをオススメしている。
この食べ方は、ヨーロッパで古くから便秘解消効果があるとして用いられてきたエキストラ・バージン・オリーブオイルをキウイの食物繊維の相乗効果が期待できるという。また、キウイの酸味がまろやかになって食べやすさもアップ。
さらに番組では、10人の便秘気味な女性にこれを1日2個、10日にわたって食べてもらうという実験をしたところ、最終的に10人全員が毎日便通があり、便秘を解消できたという。
また、キウイに含まれる糖質は果糖で、これはもともと食後の血糖値上昇を引き起こしにくいことに加え、前述のようにエキストラ・バージン・オリーブオイルと一緒に食べると、さらに上昇が緩やかになるそう。実際に空腹血糖値が88mg/dlの人がキウイのエキストラ・バージン・オリーブオイルがけを食べて再度測定したところ、食後血糖値は98mg/dlと極めて低い結果になったという。