健康・医療

免疫力UPのカギは自律神経! 整えるための生活習慣、食べ物を解説

私たちの体には本来、ウイルスなどの病原体から体を守るためのシステムがある。「疫(病気)を免れる」システム、つまり免疫である。

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この免疫力をいかに上げるかが、ウイルスに克つためのカギといえる。『医者が考案した究極のヨーグルト健康術』(宝島社)を著したダイエット専門医の工藤孝文さんが、免疫の正体と、その力を上げる方法を教えてくれた。

免疫とは何か?

マスクをしている女性
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「免疫とは、味方となる自分と、敵となる自分以外のものを見分けて、敵を排除しようと働きかけることを意味します。この免疫にも大別して2種類あります。”病原体を体に侵入させない防衛部隊”と、”体に侵入してしまった病原体をやっつける攻撃部隊”です。前者の多くは体の外側にある皮膚や粘膜にあり、後者は血中に存在します。いずれも免疫細胞と呼ばれる細胞たちです」(工藤さん・以下同)

この免疫細胞がうまく働く人ほど、疫病に感染しても軽く済むケースが多いという。

◆風邪をひくとくしゃみ、鼻水などの症状が出るワケ

「風邪をひくと、くしゃみ、鼻水が出たり、のどの痛みや発熱症状がみられます。これは免疫がウイルスと戦っている証拠。例えば熱が出るのは、熱に弱いウイルスをやっつけようとしているため、意義があるのです」

ただし、その状態が長引くのも考え物。

「体力がなくなると、免疫も余裕がなくなり、新たな病原体を防ぎきれなくなります。免疫力が低下し、仮にインフルエンザにり患した場合、ウイルスが肺で増殖して肺炎を起こしたり、脳に達して脳炎を起こしたりすることも。そうした事態を防ぐためにも、それぞれの症状を和らげる薬を服薬する方がいいケースがあります。体力を温存して免疫力の低下を防いだ方がいいからです」

一方、風邪をひいても早めに治りやすい人もいれば、そもそも風邪などにかかりにくい人もる。それは、普段の免疫力の違いが原因の1つだ。

「注意すべきは、自分は健康だと思っていても、加齢とともに免疫力が下がっている可能性があること。免疫力は年を経るごとに下がっていくことがわかっています。一般的には20代をピークに下り坂になり、40代の間に半分程度になるとも言われています。普段から、免疫力をいかに高め、流行している病原体にも打ち克つ準備をしておくことが大切です」

免疫力を上げるには自律神経のバランスを保つこと

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では、免疫力はどうしたら高まるのか。一番は、自律神経を整えることだという。

「自律神経とは、血流や血圧、体温の維持、消化や排せつなど生命活動のすべてにかかわる機能を調節して活動と休息をコントロールしている神経です。この自律神経は、強いストレスなどが原因でバランスが崩れます。

バランスを崩すと、リラックスすべき夜に自律神経が興奮し続けて眠れなくなったり、逆にエンジンをかけるべき日中に活動しなくなったりします。そうして、めまいや肩こり、下痢、便秘、イライラといった不調が出てきます。こうして心身にダメージが及ぶと、病気に対抗する免疫力も低下していくのです」

◆免疫システムの要は白血球の細胞バランス

自律神経が整っているときは、免疫システムの要となる白血球の各細胞のバランスもほどよく保たれるが、不規則な生活や睡眠不足、ストレスなどで自律神経のバランスが崩れると、とたんに白血球中の細胞バランスも崩れてしまうという。

「白血球を構成する1つの細胞が過剰に増えやすくなり、他の細胞は過剰に減少し、白血球中の免疫細胞のバランスも崩れるのです。その結果、免疫力が低下してしまうわけです」

自律神経のバランスを保つための生活習慣、食べ物

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自律神経のバランスを保つには、「とにかく心身をリラックスさせること」だと工藤さんは強調する。そのリラックスに必要なのは、3つ。手足を温めること、体を脱力させること、そしてリズミカルに動くこと。

「緊張すると手足が冷たくなります。それは、自律神経が乱れると血管が収縮して、手足にある細い抹消の血管に血流が充分に届かなくなるから。そのため、夏のエアコンが効いた部屋では特に、体の末端となる手足や首を温めてほしい。体を温めると血管が拡張して血行がよくなり、リラックスモードになります」

しょうが
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夏でも入浴は重要だ。毎日湯船に浸かってから就寝する習慣をつけたい。食べ物でいえば、しょうが。体を温めてくれ、食べるときは加熱するとさらに効果的だ。

「しょうがを温めると、胃腸が刺激されて血行をよくすると言われていますので、すりおろしてドリンクに入れるときも、電子レンジなどで温めたしょうがをすりおろすとよいでしょう」

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