髪の毛は一度傷むと自力で再生することができないため、日頃の手入れでいかにダメージを与えないかが肝心。今回は、キューティクルを壊さない髪の乾かし方を紹介します。
シャンプー後は手早く乾かす!
髪を濡れた状態で放置すると、水分や油分が蒸発してパサパサに乾燥し、傷んだ髪になってしまう。
「シャンプー後はタオルドライをしっかりと行い、水が滴らない程度まで乾かします。ドライヤーは熱で髪を傷めてしまうため、できるだけ短く済ませましょう」と毛髪診断士の齊藤あきさん。
湿気が多い洗面所以外の場所で乾かせば、時短につながるとも。
「ドライヤーの風を上から下へあてるとキューティクルが閉じるため、艶が出てまとまりやすくなります」(齊藤さん)
◆髪の長さ別のドライヤー時間は?
ドライヤーをかける時間は、ショートヘア3分、ミディアムヘア5分、ロングヘアは10分以内にすると傷みを最小限に抑えられる。
いまさら聞けない「正しい髪の乾かし方」を、齊藤さんが教えてくれた。
タオルドライのやり方
頭皮の水分を軽く取り、毛先はタオルでやさしく挟むのがポイント。
【1】根元
体を拭いたタオルとは別のフェイスタオルを頭頂部に被せ、手のひら全体で押さえるように水気を取る。
【2】頭皮
頭頂部を指でポンポンとタッピングし、頭皮の水分を取る。ショートヘアはここまでで充分。
【3】毛先
髪が長い場合は、タオルを乾いた面に裏返して髪の毛を挟み、水気を取る。髪の毛同士をこすり合わせると摩擦で傷むため注意。
【4】オイルケア
ダメージが気になる場合は、ドライヤーの前に髪を保護するオイルをつけるとよい。耳下から毛先にかけて、内側からつけると自然に仕上がる。
【5】ブラッシング
この段階で髪の毛をとかしておくと、ドライヤーをかけた際の傷みを軽減できてまとまりもよくなる。ブラシは、目の粗いコームタイプなら髪への負担が少なくおすすめ。
ドライヤーのやり方
【1】根元
風が広範囲に届くようドライヤーのノズルを外し、髪を持ち上げて根元を乾かす。やけどを防ぐため、ドライヤーは髪の毛から15㎝ほど離し、左右に振りながらかけること。
【2】全体
その後、髪の毛全体を乾かす。濡れて開いたキューティクルの鱗部分(下)が閉じるよう、上から下に向かって温風をあてる。
【3】仕上げ
9割ほど乾いたら、冷風をあててキューティクルを引き締めると艶が出て手触りもよくなる。【2】と同様、上から下に向かってあてる。
★ポイント★
パックリと割れてしまうつむじなどは、乾かし方ひとつでボリュームを出すことが可能。毛の流れと反対の向きに乾かした後、もとの向きに戻して少しドライヤーの風をあてるとふんわり仕上がる。朝のセット時も、スプレーで髪の毛を濡らしてから同様に乾かすとボリュームが復活。
教えてくれた人:齊藤あきさん
日本美髪協会代表、毛髪診断士。5万人以上の髪と肌を改善に導いてきたスペシャリスト。
イラスト/細川夏子
※女性セブン2020年11月5・12日号
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