今年こそよい年に…たくさんの願いとともに迎えた2021年ですが、早々に緊急事態宣言が発令。withコロナの難しさ、先行きが見えない不安を覚えたかたも多いことでしょう。変化に対応し、コロナに負けないために、安全安心に配慮しながら、ココロとカラダのメンテナンスも、しっかり心掛けたいものです。
今回は都心にいながら、神宮外苑、そして新宿御苑の自然に癒される「三井ガーデンホテル神宮外苑の杜プレミア」の滞在を旅行ジャーナリストの村田和子が紹介します。
ホテルの目の前には、東京オリンピックのメインスタジアム国立競技場が、出番を待つように静かに佇み、ホテル内には1964年開催の東京オリンピックのレガシー、自然との調和を感じるアートも満載です。
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国立競技場が目の前。杜と調和するリゾートホテル
昨夏、コロナがなければ世界の注目を集めていただろう、隈研吾氏デザインの国立競技場。その目の前にある「三井ガーデンホテル神宮外苑の杜プレミア」は、全室にバルコニーがあり、天然のスギ材を採用したナチュラルで柔らかくカーブを描く外観は、一帯の自然や国立競技場の建築美とも調和した佇まい。
シティホテルというよりリゾートホテルといった方が相応しい雰囲気に滞在への期待が高まります。
館内はアートな空間。屋上テラスからの眺めは圧巻
ホテルが建つのは、1964年の東京オリンピックで、数々の記録を打ち出した明治神宮外苑水泳場(神宮プール)の跡地。館内には、美術館のようにアート作品が点在しますが、オリンピックのレガシーをコンセプトにした作品も多く、当時の東京の賑わいや歓喜を感じ、見ているだけで元気がもらえます。
◆国立競技場を眼下に望める屋上テラスも
ぜひ訪れたいのが、宿泊者専用の屋上テラス。迫力ある国立競技場を眼下に望む近さは圧巻です。
目線を上げると、ホテル周辺には高い建物がなく、東京の街並みに外苑の緑地、そして遠く西の空には富士山を望むロケーション。黄昏どきには、オレンジの空に富士山のシルエットが浮かぶ美しい景色にカメラのシャッターが止まりません。
冬はちょっと寒いですが、座り心地のよいソファも置かれているので、絶景を見ながらくつろぐのもよさそうです。
おすすめはコーナールーム。L字型の広いバルコニーは開放感抜群
9つの客室タイプがありますが、私のおすすめは、コーナーに位置する客室。L字型で2面に広いウッディなバルコニーがあり開放感は抜群です。バルコニーがあると一気にリゾート気分が盛り上がり、換気も好きなときにできるので、コロナ禍でも安心感があります。
眺望は方角により、南は国立競技場、北は新宿御苑、東は神宮外苑の緑地、そして西は夜景が美しい新宿の高層ビル群と、それぞれ特徴や魅力があります。もちろん、プライベートな空間なのでマスクを外してもOK。絶景を見ながら深呼吸できるのが、何よりもコロナ禍では新鮮で、五感が研ぎ澄まされるよう。一年前なら日常だったことなのに、なんだか不思議な気持ちもします。
◆日没後には美しく輝く月と東京スカイツリー&東京タワーが楽しめる
今回は3名で利用できるスーペリアコーナーツインに滞在。北東のコーナーに位置する客室は、日没後には美しく輝く月や、遠くに東京スカイツリーや東京タワーを臨みます。朝は日の出が見られるなど、バルコニーからの景色は見飽きることがありません。
室内は木目調にシックな内装、ここにもオリンピックのレガシーを感じるアート作品が飾られ、ベッドはサータ社製。バスルームは洗い場があり広々、レインシャワーもあって快適なのですが、今回は利用しませんでした。それというのも、素敵な大浴場があるからです。
大浴場は、神宮プールの歴史を感じアート鑑賞も
大浴場は、客室や館内と統一感のある、木調とモノトーンがベースなお洒落な空間。温泉ではありませんが、長さが9.4mある長方形の湯舟には、青いタイルが敷き詰められ、プールをイメージさせるデザインがユニークです。
壁には明治神宮外苑水泳場の歴史を表したパネルが設置され、かつての記憶が蘇るよう。足をゆったり延ばして深呼吸をすると落ち着くのは、日本人ならでは。
視線をうつすと、中庭のようなスペースに飾られた『jingu pool』という名のオブジェが目に入ります。かつてこの地にあった神宮プールの瓦礫とガラスを組み合わせたアート作品は、歴史的瞬間が生まれたことを伝えるシンボル的な存在。お風呂に入りながらアート鑑賞ができる体験も珍しく、アート好きにはたまりません。
館内のアート作品は、杜(過去)、水(現在)、光(未来)がテーマとのこと。鑑賞しながら意識が過去と未来を行き来し、時空を旅している気分が味わえます。
◆東京にいながら満点の星空も楽しめる
部屋に戻ると月が美しく、お酒を片手にバルコニーで乾杯!
見上げると「東京の空ってこんなに星が見えたかな?」と思うほど星が綺麗に瞬きびっくり。コロナ禍で大気が多少綺麗になったのか? 真意のほどはわかりませんが、将来振り返えると「コロナも悪いことばかりではなく意味があった」そう思えるのかも。ぼんやりと思いつつベッドへ入ると、オリジナルの快眠枕であっという間に夢心地。