大人になってからのニキビやしみ、首や腕にできるイボなどの肌トラブルに悩む女性は、漢方に注目してみて。
薬剤師の道川佳苗さんによると、漢方処方に使われる生薬である「ヨクイニン」には、肌トラブルから胃腸の調子を整えるはたらきまで多くの効能が期待できるという。
【第3類医薬品】ヨクイニンエキス顆粒クラシエ 45包 ×3（クラシエ公式HPより）
ヨクイニンとは、ハトムギのことで、昔から美容に取り入れられてきた。また、中国では古くからハトムギの皮をむいた種子をヨクイニンと呼び、イボを取る生薬として用いているそう。この生薬がどんな体質の人に合うのか、そしてどんな効果があるのか詳しく解説してもらった。
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ヨクイニンってどんな漢方？
一般的に漢方薬とは、漢方医学で処方される、「生薬」を調合した薬のことを指します。ヨクイニンは、そうした漢方薬の主成分として使用される生薬のひとつですが、漢方薬と同じように、ヨクイニン散、ヨクイニン錠などの剤形で単体で漢方処方される場合もあります。
◆ヨクイニンはこんな人におすすめ
ヨクイニンは以下のような人におすすめの生薬です。
□むくみがある
□ニキビ、肌荒れ、しみ、そばかすなどの肌トラブルがある
□ウイルス性のイボがある
ヨクイニンは、胃腸の働きを助け、水分や血液の代謝を促進することで、尿の出をよくしたり、むくみを解消したりするため、むくみがある人や、ニキビ・肌荒れ・イボなどの肌トラブルがある人に使用される生薬です。体内の老廃物も排出するので、解毒作用がある他、胃腸を整えて下痢を止め、肌荒れやしみ・そばかすにも効果が期待できます。また、ウイルス性のイボに対しては、ウイルスに克つための皮膚の免疫機能を高める効果があるとされています。
◆ヨクイニンで不調を改善できた例
手のひらと足の裏にイボが複数できた30歳女性に、ヨクイニンを処方した事例です。彼女は、あるときから気付いたら手のひらの中指と薬指、足の裏の親指の辺りにイボが複数できてしまったそうです。発症当時、職場の異動があり忙しく、必死に業務をこなしてきて疲労とストレスも溜まっていたそうです。お客に手を見られることもある仕事のため、指にできてしまったイボに、とてもお困りでした。
そこで、ヨクイニンの服用を始め、併せて、皮膚科でイボを液体窒素で焼く処理を2週間に1度のペースで続けたといいます。すると、複数あったイボがきれいになくなっただけでなく、新しいイボもできなくなり、皮膚科通いもしなくてもよくなったとのことです。それと同時に、立ち仕事でむくんでいた足もすっきりし、慢性的な手荒れもひどくならずに済むようになったとのこと。イボ、足のむくみ、手荒れの症状にヨクイニンの効果がしっかり出た事例です。
漢方薬ってそもそもどんなもの？
漢方薬は自然にある植物、動物、鉱物などを特定の方法で加工精製した生薬を組み合わせて作られているものです。また、生薬の中には、ヨクイニンのように単独で使用されるものもあります。
◆漢方は体質の改善に働きかける
漢方薬は、植物や動物などに含まれる薬の効き目のある部分（生薬）を複数組み合わせたものです。西洋薬が今ある症状や痛みを和らげる薬であるのに対し、漢方薬は体質の改善に働きかけることで根本的な解決を目指すアプローチの仕方です。そのため、同じ症状を繰り返したくないという思いに応えてくれるものです。
バランスの取れた食事や運動などを毎日続けるのは大変ですよね。そんなかたでも症状や体質に合った漢方薬をのむだけなら、手間なく気軽に継続できるはずです。
漢方薬を始めるときの注意点
漢方薬を始めるときに、まずどこで手に入れようか考えると思います。漢方薬の入手方法としては、漢方クリニックや漢方薬局、ドラッグストア、オンラインなどがありますが、自己判断での購入や、あまり漢方薬に詳しくない人のアドバイスで購入するのはおすすめできません。
◆体質に合わないと副作用も
なぜなら体質に合わない漢方薬を服用すると、効果が出なかったり、副作用が出ることもあるからです。そのため、漢方薬に詳しい専門家にきちんと体質を診断してもらった上で選んでもらうことが大切です。
また、近くに漢方について相談できる場所がないという人には、スマホで気軽に頼めるサービスもおすすめです。 AI（人工知能）と漢方のプロフェッショナルがあなたに効く漢方薬を見極めて、手頃な価格で自宅まで配送する「オンライン個別相談・AI漢方」（https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/）といったサービスもあります。
食品でおなじみのハトムギが美肌に導いてくれる
胃腸の働きを助け、水分や血液の代謝を促進するヨクイニンは、以下のような人におすすめの生薬です。
・体の重だるさ、むくみを解消したい
・肌荒れ・しみ・そばかす・イボなどの肌トラブルを解消したい
ヨクイニンという名前を聞いたことがない人も、食品としてもなじみのあるハトムギと聞くと、身近に感じませんか？ 上記のような悩みをお持ちのかたは試してみてくださいね。
教えてくれた人：道川佳苗さん
みちかわ・かなえ。漢方薬・生薬認定薬剤師。調理師。薬膳アドバイザー。大学卒業後、薬局にて従事し服薬指導をする中、病気の予防、健康維持には食育が大切であると感じ、服部栄養専門学校で調理技術、栄養学を学ぶ。現在はweb上で健康相談や薬膳や漢方に関する情報発信をしている。
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