女性に多い悩みの1つでもある「便秘」。体調不良につながることや、ダイエットの妨げとなることも多いので、できることなら便秘とは無縁な生活を送りたいですよね。
ひと言に便秘と言っても、実はその原因はさまざまです。薬剤師の道川佳苗さんによると、便秘の原因によって処方する漢方薬は異なるそうです。そこで、自分に合う便秘改善の漢方薬を知るためのセルフチェック法を教えてもらいました。
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女性に多い「便秘」の原因はさまざま
便秘には大きく分けて、器質性便秘と機能性便秘の2種類があります。
器質性便秘とは大腸がんなどの病気が原因で起こるもので、便秘の大半は機能性便秘に分類されます。機能性便秘は、弛緩性便秘と、けいれん性便秘に分けられます。
◆弛緩性便秘
弛緩性便秘とは、大腸の蠕動(ぜんどう)運動が弱くなり、うまく運ばれない便から水分が吸収され、硬くなるために出にくくなる便秘のことです。原因としては、食物繊維や水分の摂取不足、運動不足、過度なダイエット、便意を我慢することなどが挙げられます。
◆けいれん性便秘
一方、けいれん性便秘とは、ストレスなどで副交感神経が過度に緊張することで、腸管が収縮してしまい、便の通りが妨げられることで起こります。こちらも便が腸に滞在する時間が長いために水分が不足し、ウサギのふんのようなコロコロした硬い便が出るのが特徴です。原因としては、ストレスや睡眠不足などが挙げられます。
その他にも、女性の場合は生理前や妊娠初期などのホルモンバランスの変化が血流に影響し、便秘が起こりやすくなるといわれています。
あなたはどのタイプ?便秘タイプをセルフチェック
チェックリストで便秘のタイプ(体質)を診断してみましょう。
◆腸の動きが悪いタイプ(弛緩性便秘)
以下のような特徴があれば、腸の動きが悪いタイプだと考えられます。
・体格はきゃしゃでもがっちりでもなく、中肉中背
・便秘以外の症状がとくにない
◆冷えがあり下痢と便秘を繰り返すタイプ(けいれん性便秘)
以下のような特徴があれば、冷えや大腸の緊張が原因である可能性が高いです。
・お腹が冷えると痛む
・腹部膨満感や腹痛がある
・下痢と便秘を繰り返す
◆潤い不足タイプ(混合型)
この2タイプ以外にも、以下のような症状があれば、腸管内の水分と油分の不足が原因のタイプかもしれません。
・体力がなく、疲れやすい
・胃腸が弱く、腹部膨満感がある
・皮膚が乾燥している
・ウサギのふんのようなコロコロした硬い便が出る