暑さの厳しい夏は、つい冷たい食べ物に手が伸びがちです。でも冷たいものでも栄養価の高いものを選んで、熱中症などにならないよう健康な体を維持したいもの。そこで、冷たくて栄養価の高いコンビニサラダに注目。野菜料理に詳しい料理家におすすめを聞きました。
コンビニは、小腹が空いたときにナッツやチョコレートなど手軽に心と体を満たせるようなお菓子を買うのに利用することが多いという“野菜の料理家”西岡麻央さん。
1袋食べ切ってしまっても罪悪感のない小袋サイズや、一度に大量に食べたくならないものを選ぶことで、食べたい気持ちを満たしつつ必要以上に食べてしまうことを防いでいるそうです。
SDGsを意識して商品は“手前から取る”が最近のマイルール
「最近はSDGs（持続可能な開発目標）を意識した利用を心がけるようになりました。例えば、商品は手前のものから取る。後ろに並んでいるものほど消費期限が長いものの場合が多いですが、コンビニ商品はすぐに食べることが多く、食品ロスを減らすという意味でもあえて期限が近いものを手に取るようになりました。
個人ができるSDGsへの取り組みは本当に小さなものかもしれませんが、SDGsについて学んでいく中で意識が高まり、コンビニの中でもできる環境全体のことを考えた行動を自分のルールとして掲げています」（西岡さん・以下同）
食べ物を選ぶ基準は「プレーン」や「無糖」
「人口甘味料をあまりとらないように心がけています。例えばヨーグルトを買うなら、フレーバーがついているものよりもプレーンを選ぶことが多く、そこにバナナやナッツなどを加えて食べます。飲み物も人工甘味料不使用の、炭酸水やお茶を選びます。なるべくシンプル志向でいると、自然とヘルシーな食事内容になるので、素材を活かした食品をおすすめします」
『混ぜて食べるモロヘイヤとオクラのねばねばサラダ』（セブン-イレブン）
モロヘイヤ、オクラ、とろろ、なめこなどのねばねば食材と、粗めに仕上げた大根おろしをあおさが香る白だしで味付けしたヘルシーな仕立て。1品60kcal。たんぱく質は1.9g、脂質は3.0g、糖質は4.7g、食物繊維は3.2g含まれる。
納豆をプラスして満足感も栄養価もアップ！
「なめこ、オクラ、とろろ、モロヘイヤと、いかにも体によさそうな素材がたっぷりはいったサラダ。ここに納豆をプラスすると材料がしっかりと1つにまとまりおいしいです。ヘルシーな見た目ですが食べ進めると思った以上にお腹がいっぱいになり、食べ終わったあとの満足感もしっかりとあります」
『野菜たっぷり担担風パスタサラダ大豆ミート使用』（ファミリーマート）
大豆ミートを使用した担担風そぼろとたっぷりの野菜が食べられるパスタサラダ。ピリ辛ごまみそドレッシング付き。1食298kcal。たんぱく質は10.7g、脂質は15.4g、糖質は26.6g、食物繊維は5.5g含まれる。
大豆ミートがお肉そのもの！お腹も満足
「今話題の大豆ミートをたっぷりと使ったヘルシーなパスタサラダです。しっかりと味付けされた大豆ミートは、お肉そのものに感じられます。ごまみそドレッシングとの相性もよく、パスタでありながら野菜やたんぱく質がしっかり摂れるので罪悪感なく完食できます。ボリュームがあるのに、値段がお手頃なのもポイントです」
『摂取サラダ 鉄』（ナチュラルローソン）
トマトの串切りをトッピングし、蒸し鶏、ひじきミックスを増量し、ボリュームアップしたサラダ。黒胡麻ドレッシング付。1食150kcal。
総菜もサラダもはいっておかずにもなる満足度
「サラダだけでなく、和総菜も一緒に食べられるうれしい1品です。蒸し鶏でしっかりたんぱく質を摂ることもできますし、食物繊維豊富な食材もしっかりとはいったバランスのよさも魅力。雑穀やごはんをプラスすればこれだけでお腹が満たされます」
『高リコピントマトのサラダ』（ファミリーマート）
高リコピンのトマトをメインにしたサラダ。ドレッシングは別売りのため、1食27kcal。たんぱく質は0.9g、糖質3.4g、食物繊維は1.7g含まれる。
オリーブオイルと塩をかけて食べるのがおすすめ
「カゴメの高リコピントマトがたっぷりとはいった贅沢なサラダ。美肌ケアに欠かせないリコピンを多く含むこちらのトマトは、紫外線が増える時期にとくに積極的にとりたい食材。トマトはオリーブオイルと一緒に食べることでリコピンの吸収率が高まるので、シンプルにオリーブオイルと塩などで食べるのがおすすめです」
『たんぱく質が摂れる 鶏むね肉のサラダ』（セブン-イレブン）
1食で1／3日分以上のたんぱく質が摂れる高たんぱく低糖質の食事サラダ。1食225kcal。たんぱく質は27.4g、脂質は12.2g、糖質は0.7g、食物繊維は1.3g含まれる。
しっとりやわらかな鶏肉が満足感を底上げ
「1食でたんぱく質がたっぷり摂れるサラダです。シンプルな素材を組み合わせているから、1つ1つの素材がしっかり味わえます。何より鶏肉がしっとりやわらかく、おいしい素材をシンプルに組み合わせた潔さが素敵です。コンビニのごはんはどうしても炭水化物が多くなりがちですが、このような高たんぱくな商品はとてもありがたいです」
◆教えてくれたのは：野菜の料理家・西岡麻央さん
パワーサラダ専門店のメニュー監修やCMでのサラダのレシピ提供など、野菜を使った料理の提案を得意とする（https://www.mao-nishioka.com）。井上絵美主宰「食のプロを育てる学校エコールエミーズ」にて料理の基礎からおもてなしの演出まで学びディプロマを取得。現在は企業向けレシピ開発や食関連の記事の執筆、イベント出演など幅広く活動中。著書に『パワーサラダ レシピ』（主婦の友社）など。西岡さんインスタグラム
撮影・取材・文／竹腰奈生
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