秋から冬にかけて旬を迎えるりんご。生でそのまま食べても、煮りんごを作ってスイーツにしてもおいしいですよね。そこで、野菜ソムリエプロの福島玲子さんから、スーパーなどに行ったときに使える、甘いりんごを見分ける方法を教えてもらいました。
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りんごはアンチエイジングにも最適!
「1日1個のりんごは医者を遠ざける」ということわざが海外にあるほど、りんごは古くから栄養価の高い果物として知られています。では、どんな栄養素が含まれているのでしょうか。
食物繊維が豊富で整腸作用もある
りんごからは食物繊維の一種・ペクチンをたくさん摂ることができます。ペクチンには整腸作用があり、お腹にやさしいことから、体調不良のときの定番にもなっていますね。
たっぷり含まれるクエン酸やリンゴ酸には、殺菌効果や胃腸の働きをよくする作用があると言われています。また、体内の塩分を排出するカリウムも豊富です。
りんごポリフェノールの抗酸化作用が体の酸化を防ぐ
さらに、りんごの赤みはりんごポリフェノールによるもの。ポリフェノールには抗酸化作用があり、体の酸化を防ぐので、アンチエイジングに効果的と言われています。栄養を逃さず摂るためには、ぜひ、皮ごと食べてください。
りんごの目利きの方法
スーパーなどで買うときに、ジューシーで甘いりんごを見極めるために、チェックしたいポイントを紹介します。
色、重み、香りをチェック
まず、りんごを手にとって、色、香り、重みをチェックしてみましょう。
赤いりんごは色が濃い方がより熟していて、青りんご系は黄みががっている方が熟しています。また、熟したりんごからは、ほんのりと良い香りがします。特に重みがあるものは、水分が詰まっていてジューシーなりんごといえるでしょう。見た目から想像するより、ちょっと重いなと思う程度のものが、果汁がしっかりと詰まっていますよ。
「つる割れ」は熟している証拠
つる元に亀裂が入った状態を「つる割れ」と言います。見た目も悪く敬遠されがちですが、これは実がはじけてしまうほどに完熟しているという証拠。りんご自体からエチレンガスが出て、追熟してくれます。甘みを追求するなら、つる割れしているものが実は一番おすすめです。ただし、割れている部分から傷みやすいので早めに食べるようにしましょう。
傷ものとして価格が下がっていることも多いですし、生で食べても問題はないですが抵抗がある人は、料理に使うのもおすすめです。すりおろしたりんごを煮込み料理に使うと、自然の甘みをプラスすることができます。
◆教えてくれたのは:野菜ソムリエプロ・福島玲子さん
ふくしま・れいこ。野菜ソムリエプロのほか、アスリートフードマイスター2級、ジュニア食育マイスター、食の検定1級、ベジフルカッティングスペシャリスト、エコクッキングナビゲーターなど多数の資格を持つ。現在は、“野菜や果物から健康に”との考えを大切に講演・セミナー講師、イベント・セミナー運営サポート、コラム、料理教室、レシピ開発や監修・ジュニアアスリートの栄養指導など、多岐にわたって活動している。https://ryufrei.com/
構成/イワイユウ