いろいろなジャンルの料理に合うアボカドを、日々の食卓に取り入れるかたも多いのではないでしょうか。そんなアボカドを上手に保存するコツを、野菜ソムリエプロの福島玲子さんから教えてもらいました。ちょっとした工夫で、いつでもおいしく食べることができるそうです。
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野菜のプロが語るアボカド保存のコツ
アボカドはすぐに変色したり、やわらかくなってしまったり、扱いづらい印象があるかもしれません。そんな人にこそ、保存のコツを知っていただきたいです。
アボカドは常温保存が基本
アボカドは南の国のフルーツなので、5℃以下の寒いところに置いておくと低温障害を起こします。そのため、基本的に室温で保存、暑い季節のみ冷蔵庫に入れておきましょう。ただし、アボカドの表皮が緑色のときに冷蔵庫に入れると、まだ熟しきっていないのに追熟が止まってしまうので注意が必要です。
カットしたときは種を付けたまま保存
アボカドを半分だけ使い、もう半分は後日使う…など、カットして冷蔵庫で保存するときのコツは、種を付けたままラップを密着させて包んでおくこと。
そうすれば、アボカドの変色を抑えることができます。さらにレモン汁を表面に塗っておくと、効果てきめんです。
長く保存するときは、へたがしっかりついているものを
未熟なアボカドは水分が豊富なため外皮にハリがあり、へたも盛り上がっています。熟するにつれて水分が少なくなるので外皮とへたの間に隙間ができてきます。そのため、長く保存したいときはへたが外皮にしっかりついているものを選びましょう。
硬いアボカドの調理法
熟しているかどうかを確認したけれど、切ってみたら硬かった…そんなときは加熱調理で柔らかくして食べるのがおすすめです。どんな食べ方があるのか紹介します。
アボカドはレンジで簡単に柔らかくなる
まだ硬いアボカドは種を取り除き、皮付きのまま断面を下にして耐熱皿にのせ、ふんわりとラップをして、様子を見ながら30秒ずつくらいずつレンジにかけるといいですよ。実が柔らかくなり、食べやすくなります。
天ぷらなどの加熱調理もおいしい
加熱の仕方はレンジだけに限りません。たとえば天ぷらもおすすめですし、チーズやマヨネーズをのせてオーブントースターで焼いても立派な一品になります。和風にも洋風にも、いろいろな味付けに合う食材なので、工夫しておいしく食べてみてください。
◆教えてくれたのは:野菜ソムリエプロ・福島玲子さん
ふくしま・れいこ。野菜ソムリエプロのほか、アスリートフードマイスター2級、ジュニア食育マイスター、食の検定1級、ベジフルカッティングスペシャリスト、エコクッキングナビゲーターなど多数の資格を持ち、日本野菜ソムリエ協会創立 20 周年記念事業『野菜ソムリエ名鑑 vol.1』に掲載されている。現在は、“野菜や果物から健康に”との考えを大切に講演・セミナー講師、イベント・セミナー運営サポート、コラム、料理教室、レシピ開発や監修・ジュニアアスリートの栄養指導・など、多岐にわたって活動中。https://ryufrei.com/
構成/イワイユウ