腰痛には漢方薬もおすすめ
食事に気をつけていても腰痛が起きる場合は、自然由来の生薬を使った漢方薬をのむという方法もあります。
漢方医学で腰痛は、泌尿・生殖器の機能低下や冷え、湿気などにより、筋肉や関節、骨などに栄養物質が流れなくなるために起こると考えられています。漢方薬で血液の巡りなどをよくすると、体中に栄養が行き渡り、腰痛だけでなく神経痛や関節痛の改善につながります。
また、体の内側からの根本治療を目的として整形外科でも使われている漢方薬は、比較的副作用が少ないといわれ、初めてでも安心して使えることも魅力です。
腰痛におすすめの漢方薬2つ
・芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)
痛み止めの頓服薬として使われる芍薬甘草湯は、ぎっくり腰のような急性期の腰痛に用いられます。
・桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
桂枝茯苓丸は血の滞りを改善する漢方薬です。血行障害に関係する頭痛や肩こり、めまいなどにも用いられます。
漢方薬を始めるときの注意点
漢方薬は繰り返す不調に対して根本からの改善が期待できる薬です。そのため、食事の工夫などでは不調が改善しなかった人でも、効果を感じる場合が多くあります。
ただし、漢方薬はその人の体質に合っていないと、よい効果が見込めないだけでなく、副作用が起こることもあります。自分に合う漢方薬を見つけるために、服用の際は漢方に詳しい医師や薬剤師に相談するのが安心です。
しっかり食べて腰痛予防
気候や環境の変化で体調を崩しやすくなる春は、全身の血行を整えておくのが重要です。運動と合わせて食事にも意識を向けて腰痛予防をしてください。
◆教えてくれたのは:管理栄養士・小原水月さん
おはら・みづき。管理栄養士。ダイエット合宿所、特定保健検診の業務に携わりのべ600人以上の食事と生活習慣をサポート。自身が漢方薬を使用して体調回復した経験から、栄養学と漢方を合わせたサポートを得意とする。あんしん漢方(https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/)などで執筆中。