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「思い出が詰まったものが捨てられない…」と悩む人に片付けのプロが伝える解決法

納得する答えが出てから捨ててみる

先ほどのお客さまを例に挙げてみれば、「料理が好きだった」「子供に栄養のある食事を与えたかった」という思い出だけが残っているから捨てられない、という現実を見つめることが必要だったんです。座布団がたくさんある家庭だったら、以前は親戚が大勢来ていたから、人数分と予備も含めていっぱいあった、など物を多く持っていた理由があるはずです。

けれど、今は当時ほどの来客がなくなったなと現実を見つめてみれば、古くなった座布団は捨ててもいいかも…と納得がいきますよね。一見まだ使えそうな物を整理するときは、いったん納得する答えを出してみるといいんです。

リビングに重ねた座布団
本当に必要かどうかがわかれば、自ずと不要な物を手放すことができる(Ph/PhotoAC)
写真5枚

20枚もの座布団はいらない、と考えるのではなく、お客さんには使わないような古い10枚を一度捨ててみて、きれいな10枚の座布団は残しておく。過ごしているうちに、10枚も一気に使うこともないから、5枚もあれば…とだんだんと整理ができて、いつのまにか押し入れがスッキリしたというお客さまがたくさんいらっしゃいました。

整理をするときは物ではなく気持ちから

思い出が詰まった物を一気にすべて捨てるには決断が必要ですし、悲しい気持ちにもなるので、おすすめしません。一気に片付けができる人がえらいとか、できない人がダメだとか、そんなことはまったくないんです。

少しずつ気持ちの整理をしていくことが、結果的に必要なものだけを残すことにつながります。

◆教えてくれたのは:幸せ住空間セラピスト・古堅純子さん

古堅純子さん
幸せ住空間セラピスト、家事効率化支援アドバイザーの古堅純子さん
写真5枚

幸せ住空間セラピスト、家事効率化支援アドバイザー。整理収納アドバイザー1級、整理収納アドバイザー2級認定講師、企業内整理収納マネージャーの資格を所持。1998年、老舗の整理収納サービス会社に入社。20年以上現場第一主義を貫き、クライアントのもとへ通う。5000軒以上の家でサービスを重ね、古堅式メソッドを確立。オンラインを含むコンサルティングやメディア出演や講演も行う。著書は累計60万部で、最新著は『「シニアのための なぜかワクワクする片づけの新常識』(朝日新聞出版)。YouTubeチャンネル「週末ビフォーアフター」は、1000万回再生を突破。チャンネル登録者数9万1000人(2022年4月現在)。https://s-d-m.jp/talents/jyunko-furukata/

構成/イワイユウ

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