「床にモノを置かない」のが整理の基本
続いて広沢さんが挙げる「お金持ち」に共通するポイントは、「床にモノを置かない」こと。
「豪邸に限らず、『見える』床面積が広いのがお金持ちの家の共通点でもあります。住宅規模は平均より狭くても見える床面積が広い家と、大きな家なのに見える床面積が狭い家もある。モノを大切にする人ほど、床に置く行為をしない傾向があります」
「家が狭くて収納スペースがないから仕方がない」とあきらめてはいけないと広沢さんは指摘します。
「床面積は広げようと思えば誰でも広げられます。たとえば、玄関のたたきに靴を出しっぱなしにしない。玄関に段ボールやモノを置いておかない。リビングに鞄やランドセルといった荷物を置きっぱなしにしない。脱いだ衣服やほかの部屋から持ち込んだモノを置きっぱなしにしない……そうしたことに気をつけるだけで見える床は広がります」
床にあるモノの収納場所を決める
それでもモノの片づけをなかなか実践できない人には、こんな方法がおすすめだそうです。
「口に出して『減らしてみるか!』と言ってみます。これは脳の仕組みを活用した、簡単な行動力アップの方法で、口に出した言葉に意識を向けることができます。
モノをつい1個置いてしまうと、その光景に慣れ、もう1個、さらに1個と増えてしまう。気づいた時には床はモノだらけ……。慣れはコワイもので、部屋がきれいであることにも慣れるし、散らかっている状態にも慣れてしまいます。同じ慣れるならキレイにしたいもの。収納場所ではない床にモノが置いてあること自体が不自然ですから、そのことに違和感を覚えてみることです」
そのための手順は、「床にあるモノの収納場所を決める。ずっと置きっぱなしのモノは、思いきって処分する」こと。床面積が広いと掃除がしやすい、という副次的な効果もあります。