自律神経のスイッチを切り替えるには軽い運動
常にだらっとした生活を繰り返していると、ストレスに対して交感神経が働かなくなります。すると、交感神経と副交感神経の切り替えがうまくいかなくなり、自律神経の乱れが生じてしまいます。そんなとき、体を動かすことが、交感神経を働かせる習慣を取り戻すきっかけになるのです。
「血流アップのつま先立ち」のやり方
激しすぎる運動は交感神経が興奮状態になりすぎて、副交感神経へのスイッチが入りづらくなるので、自律神経を整えるための運動なら軽めで十分です。まずは簡単なストレッチから始めてみましょう。血流アップに効果的なつま先立ちのやり方について紹介します。
■「血流アップのつま先立ち」のやり方
1日3セットを目標に、通勤中や家事をしながらなど、こまめにやると効果的です。
【1】直立した状態で立ち、かかとを床にしっかりつける
【2】かかとをあげてつま先立ちで立つ。【1】【2】を30回繰り返して、1セット。
自律神経を整えるためには筋肉が重要
日頃から体を動かす習慣のある人は体温が高く、代謝がいいとされています。冷えに強い体ということは、血行不良の悩みがないということでもあります。血行がよくなることは、気象病の改善につながります。
自律神経を整えるための簡単なストレッチに慣れてきたら、ウォーキングや水中ウォーキングなど、体に大きな負担のかからない運動から始めてみてください。
◆教えてくれたのは:天気痛ドクター・医学博士・佐藤純さん
日本慢性疼学会認定専門医。中部大学生命健康科学研究科教授。愛知医科大学客員教授。1983年に東海大学医学部を卒業後、名古屋大学大学院での研究、米ノースカロライナ大学での留学や名古屋大学教授を経て、2005年より愛知医科大学病院・いたみセンターで日本初の「気象病外来・天気痛外来」を開設。30年以上にわたり、気象と痛み、自律神経との関係を研究。2020年にウェザーニューズと共同開発したアプリ「天気痛予報」をリリース。メディア出演も多数。著書に『1万人を治療した天気痛ドクターが教える「天気が悪いと調子が悪い」を自分で治す本』(アスコム)など。https://www.tenkitsu-dr.com/doctor/