ペット・動物

猫の皮膚病で飼い主が気を付けるべきこと 予防にはシャンプーよりも病気の原因のブロックが肝心

原因になるものを猫の生活圏から追い出す

予防も治療も難しい猫の皮膚病には、タイプ別に原因をブロックする形で対策することが大切です。

子猫
多頭飼いの環境で新しい猫を迎えるときは注意(Ph/イメージマート)
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「感染症の場合は、感染のもとになる細菌や寄生虫、カビを防ぐことが病気の予防になります。特に多頭飼いの環境で新しい猫を迎えるときには、(https://j7p.jp/80087)感染症にかかっていないかどうか確認して、元からいる猫たちに感染が広がらないように気を付けましょう」

皮膚糸状菌症など、人間にも感染する病気があるので、愛猫がかかってしまうと、飼い主さんがかからないように気を付けながらお世話をするのが大変になってしまいます。

ノミ・ダニ、内部寄生虫などをしっかり対策

「ノミやダニの場合は、室内のこまめな清掃や換気、猫が接するファブリック製品の洗濯・乾燥などで発生を抑えるのが有効です。また、ノミ・ダニについてはそもそもの予防が重要です。ノミ・ダニ予防薬として、動物病院にはいくつかの製品があります。ノミ・ダニだけでなく内部寄生虫やフィラリアなども一緒に予防できる製品もありますので、獣医師と相談の上で処方してもらうといいでしょう(ダニ対策の記事:https://j7p.jp/73655)

アレルギー性皮膚炎の場合は、持って生まれた体質が原因。体質的にどうしても過剰に反応してしまう物質を、愛猫から遠ざけることで、アレルギーが起きるのを防げます。

「原因となる食べ物は、牛肉や鶏肉、乳製品、魚、小麦や大豆、とうもろこしなど。検査でこの子はこのたんぱく質にアレルギーがあると判明すれば、その成分を含まないフードに切り替えるといった対策ができます」

◆教えてくれたのは:獣医師・山本昌彦さん

山本
獣医師・山本昌彦さん
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獣医師。アニコム先進医療研究所(本社・東京都新宿区)病院運営部長。東京農工大学獣医学科卒業(獣医内科学研究室)。動物病院、アクサ損害保険勤務を経て、現職へ従事。https://www.anicom-sompo.co.jp/

取材・文/赤坂麻実

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