SNSの使い方は、他人へのコメントを大切に
――年齢も住む場所もバラバラのお三方が、SNSで出会って、今日こうして実際にいろんな話ができているんですね。SNSの使い方で何か心がけていることはありますか?
シンシアさん:私は気になったらすぐ自分からコミュニケーションを取ります。女の人はやっぱりネットワークが弱いから。私自身、仕事を辞めた今はいろいろと模索しているところで、専業主婦をしている人の話をSNSで聞いてみようかと思ったり。
悩みながらも、自分で突破口を開こうとしている人に興味がありますね。“私がこんなにつらいのは全て、社会が女性にひどいからだ”という主張も、理解できる側面はあるけど、それ一辺倒だと出口がないなと思うので。年齢や背景が違っても、考え方に共通するものがありそうな人に声をかけます。で、会えそうなら会ってみる。
――女性がネットワークを作っていけるリアルな場はまだまだ限られているので、SNSでそのきっかけ作りをしているんですね。
シンシアさん:SNSは結構使えると思います。ただし、SNSでネットワーク作りをしたい場合は漫然とやっていてもダメ。実名でやることと、自分のことを発信して終わりではなくて、他人の投稿に反応することが大事です。私はLinkedInに投稿するのは週に1、2回程度。それ以外は他の人の投稿を見ているんですね。で、見て何か思ったらコメントしてみる。そこから会話が始まります。
菜野さん:LinkedInみたいな実名SNSって、やっぱりハードルは高いんですよ。会社勤めしているとなおさらで、「○○部の○○さん、あんな投稿していたよ」とウワサされるのが怖くて、「弊社の新商品です」みたいな当たり障りのない投稿になってしまう。ただ、そういうアカウントでも、メディアの記事や他の人の投稿にどんなコメントをしているか、ちょっと確認してみると、その人のことが少し分かったりします。そういう意味でもコメントは大切。
中には面白い人もいて。私も、この人いい活動をしているなとか、この人のスキルいいなとか思う人に、メッセージを送ることがあります。私自身が、お仕事のオファーをいただくこともありますよ。だから、今は専業主婦だという人も、将来また仕事を持とうと思うなら、LinkedInをやって、気になる業界や気になる人をフォローすることが準備になると思います。
優季さん:私はあまりアクティブに投稿しているわけじゃないんですが、情報収集ツールとしてSNSを使っています。基本は見るだけ。共感できたり良いなと思ったらコメントを残しますね。
シンシアさん:私は菜野さんや優季さんのSNSの使い方、いいなと思います。グチばっかりこぼすとか、他人への攻撃ばっかりとか、それだと人を遠ざける一方でしょう。
菜野さん:匿名SNSだと、そういうアカウントがどうしても目につくので、私はやりません。LinkedInは基本的には実名なので投稿やコメントに一定の節度があるし、人となりがある程度分かって交流できる安心感があります。