「1日10分からおうち書類の片づけを始めてみましょう」——『実践! はじめてのホームファイリング 「おうち書類」の片づけかた』(同文舘出版)の著者でオフィス業務効率化コンサルタント、整理収納アドバイザー1級認定講師の長野ゆかさんはそう提案します。リバウンドしない「ホームファイリング」のコツについて聞きました。
いきなり収納用品を買わない
長野さんが提唱する家の書類の整理・収納術「ホームファイリング」の第一歩となるのは、1枚の厚紙に書類を挟むだけの「個別フォルダ」(主にオフィスの書類整理などに使われるアイテム。文房具店などで購入できる)を基本ツールに使うことです。
個別フォルダと聞いて実物がピンとこない方は、パソコンのデスクトップ画面にある「フォルダ」のアイコン(図柄)を思い浮かべてください。これに、それぞれの分類の仕方(「保険」「病院」などの分野別、または「父」「母」「子供」といった人物別など)で整理した書類を入れていきます。
しかし、いきなり個別フォルダを購入するのはNGだといいます。なぜでしょうか。
「収納」から始めるとリバウンドする
「整理の前にいきなり収納用品から買ってしまうと、購入したことに満足してしまい整理が進まなかったり、多めに購入することで未開封の収納用品がたまってしまいがちです。また、スペースにどんどんモノを押し込み、増やすことにもつながり、部屋が徐々に狭くなる原因にもなります」(長野さん・以下同)
収納の前に整理を行うと、必要な書類の量に合わせて、個別フォルダの数をより適切に見積もることができるようになり、購入の失敗も減らせるといいます。
書類10cmに必要な収納の数は?
では、書類の量に対して適切な個別フォルダの数を知るには、どうすればいいでしょうか。
「具体的には、1フォルダ約1cmで見積もります。書類の整理後、残った書類が10cmの厚さなら、個別フォルダは10冊程度が必要になる。そう数の目安を立ててから買うようにしましょう」