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花粉シーズン到来!床の花粉撃退には水拭きが必須?それとも掃除機の吸引でもOK?家電ライターが解説

花粉に悩む女性の口元
花粉シーズン到来。まずすべきは水拭きか掃除機がけか(Ph/イメージマート)
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今年も花粉に悩まされる時期がやってきました。ウェザーニュースによると、今年の花粉飛散量は、多い地域で昨年の約1.7倍で、2~3倍以上の飛散量となる地域もあるそう。予報では、スギ花粉の飛散ピークは2月下旬から。自宅でできる対策を、家電ライターの田中真紀子さんに教えてもらいました。

床掃除が花粉対策に有効な理由

室内の花粉対策は、帰宅時に上着から花粉を取り払うなどして室内に花粉を持ち込まないこと、空気清浄機で空中に舞う花粉をキャッチすることが鉄則。加えて、空中に舞う花粉は床に落ちることから、床掃除も重要だと言います。

「この時期に多いスギ花粉の大きさは30~40μm。非常に小さいとはいえ、PM2.5の大きさが2.5μmですから、空気中に浮遊する物質の中では大きく、気流がなければ毎秒1.9cmの速度で落下します。つまりお部屋の高さ150cm周辺を漂っている花粉も、1分30秒もしないうちに床に落ちるのです」(田中さん・以下同)

吸引と水拭き、どちらから先に始めるべき?

床掃除とひと口に言っても、主に掃除機による吸引と、水拭きの2種類があります。どちらから始めると、より効率的でしょうか?

水拭きモップで床を掃除している
まずすべきは水拭き(Ph/イメージマート)
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「花粉対策として考えるなら、先に水拭きを行い、その後に水拭きできなかったカーペットなどの掃除を行うといいでしょう。掃除機をかけると花粉が排気によって再び舞い上がってしまうため、水拭きでしっかり拭き上げたほうが取り除きやすいとされています。

ただし近年はコードレス掃除機を使っている人も多く、手元重心タイプなら、モーターやダストボックスが上部(手元)にあり床から離れているため、床の花粉を巻き上げるリスクも以前より少なくなっています。

また、ロボット掃除機やコードレス掃除機の中には、水拭きも同時に行えるモデルも増えてきています。『水拭きしてから掃除機がけは大変』という人は、こういった家電を検討してみるのもいいかもしれません」

今使っている掃除機が、モーターやダストボックスが下部にあるキャニスタータイプであれば水拭きを先に、上部にある手元重心タイプのコードレスで、かつ排気も少ないタイプなら、必ずしも水拭きを先にする必要はないといえます。

掃除のベストタイミングは「朝起きてすぐ」

花粉の時期は、掃除機をかけるタイミングも重要。

「床に落ちた花粉は重いとはいえ、人が歩き回ったりすることで、再び空気中に舞い上がります。そのため、掃除するベストタイミングは、実は朝起きてすぐ。ひと晩かけて床に落ちた花粉を家族が歩き回る前に取り除いてしまうのです。

とはいえ、朝起きてすぐに水拭きする時間はなかなか取れるものではないので、床拭きロボットやロボット掃除機をタイマーでセットして稼働させるのもひとつの手です」

そして、床掃除は1日1回必ず行うこと。

「一度床に落ちた花粉を放置し、人に踏みつけられたり、何度も舞い上がったりすることで、花粉は徐々に粉々になっていきます。こうなると花粉は非常に細かくなり、長時間空気中を浮遊することになってしまいます」

花粉に悩まされている人は、花粉対策に強いコードレスクリーナーに買い替えるのもひとつの方法。田中さんのおすすめ次の2点です。

【1】日立グローバルライフソリューションズ『かるパックスティック PKV-BK3K』

日立グローバルライフソリューションズ『かるパックスティック PKV-BK3K』
ゴミ捨て時にほこりが舞い上がりにくい紙パック。日立グローバルライフソリューションズ『かるパックスティック PKV-BK3K』7万620円(税込) ※2023年2月3日の実勢価格、編集部調べ
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せっかく花粉を吸引しても、本体のダストボックスを空にする際、花粉が舞い上がっては元の木阿弥。そこで役立つのが、ゴミ捨て時にほこりが舞い上がりにくい紙パック。

ゴミ捨て時にほこりが舞い上がりにくい紙パックを採用

日立グローバルライフソリューションズ『かるパックスティック PKV-BK3K』のダストボックスの手入れの様子
約2か月分のゴミが溜められるため、取り換え頻度が少なくて済む
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「コードレスクリーナーはダストボックスに直接ゴミを集めるタイプが主流ですが、本製品は紙パックを採用。ゴミ捨て時にほこりや花粉が舞い上がりにくく、さらに約2か月分のゴミが溜められるため、取り換え頻度が少なくて済みます。紙パック式はゴミが溜まってくると吸引力が落ちるといわれていたこともありますが、こちらは流路を工夫することで、吸引力が持続。

1.1kgと軽量なので、床はもちろん高い場所の掃除もしやすく、日々の花粉対策の負担を軽減してくれます」

日立グローバルライフソリューションズ『かるパックスティック PKV-BK3K』のダストボックスをゴミ箱に捨てている手元
紙パックだからそのまま捨てられる
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【2】ダイソン『Dyson V12 Detect Slim Complete』

ダイソン『Dyson V12 Detect Slim Complete』
搭載された『ピエゾセンサー』が吸い込んだゴミを1秒間に1万5000回計測。ダイソン『Dyson V12 Detect Slim Complete』8万1400円(税込)※編集部調べ
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花粉のような微細な粒子やゴミをほぼ確実に吸引し、再放出を防ぎたい人におすすめなのがこちら。

目視できない細かなゴミの量が液晶ディスプレイに表示

ダイソン『Dyson V12 Detect Slim Complete』が花粉を吸い込むイメージ
0.3μmもの微細な粒子を99.99%捕らえるため、花粉のような微細な粒子やゴミの再放出の心配も少ない
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「搭載された『ピエゾセンサー』が吸い込んだゴミを1秒間に1万5000回計測し、ゴミの量とサイズを測定します。その結果は液晶ディスプレイに表示されるため、どの程度の大きさの粒子が多いかチェックできます。たとえば10μmまでなら花粉やハウスダストなどの大きさの粒子、180μmまでならダニの死がいなどの大きさの粒子。さらに吸引モードを『オートモード』に設定している場合は、ゴミの量に応じて自動で吸引力を調整します。

また5段階にわたってゴミを捕集する設計により、0.3μmもの微細な粒子を99.99%捕らえるため、花粉のような微細な粒子やゴミの再放出の心配も少ないです」

掃除機を使いつつ、水拭きもしっかり行う。二段構えの床掃除で、今年こそ、室内の花粉を撃退しましょう!

◆教えてくれたのは:家電ライター・田中真紀子さん

田中真紀子
家電ライターの田中真紀子さん
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白物家電や美容家電を中心に家電に詳しいライター。雑誌やウェブなど多数のメディアで、新製品などをレビューしている。https://makiko-beautifullife.com

取材・文/桜田容子

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