2021年6月に誕生した双子パンダのシャオシャオ(オス)とレイレイ(メス)、2023年2月21日に返還されるシャンシャンと、野生パンダ保護の一環としてジャイアントパンダ繁殖を行っている上野動物園で生まれたジャイアントパンダは3頭。その親パンダにあたるリーリーとシンシン、計5頭のジャイアントパンダは、どんな生活をしているのでしょうか。近況を紹介します。
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「パンダのもり」改修工事中の親子パンダたち
双子パンダとその母・シンシンや父・リーリーが暮らす「パンダのもり」は改修工事中。1月30日から管理場所を変更しているそうです。
発情期の行動を見せていたリーリー
リーリーの健康状態は良好で、竹類やパンダ団子、にんじん、りんごなどを食べています。また、寒い季節はパンダにとって過ごしやすい時期のため、屋外に出す機会も増えているそうです。
改修工事のために、母子と部屋を交換した直後は逆立ち排尿やマーキングなどの発情期によく見られる行動が増えたそうですが、現在は落ち着いているといいます。
レイレイはついに50kg台に突入
一方のシンシンは、部屋をリーリーと交換したあとも変わりなく子供の世話をしており、2頭への授乳は1日に1~4回程度確認されているそうです。双子パンダは、母乳だけでなく人工乳も飲んでいますが、竹を食べる様子もよく見られています。
部屋が変わった後、シャオシャオはシンシンにつきまとう行動がよく見られ、レイレイは音にやや敏感になり擬木に登ることが多くなったようです。
前回1月15日の測定から約3週間、2月5日の測定ではシャオシャオが44.8kgから47.2kgに、レイレイは49.5kgから50.7kgになりました。レイレイはついに50kg台に突入しましたが、シャオシャオも2.4kg増量と体重の差はあれど、順調に成長しています。
シャンシャンの発情を確認
双子パンダの姉にあたるシャンシャンは、2月21日に中国へ返還されます。そのため、1月21日から輸送のための動物検疫に入っており、室内で管理されています。
1月31日には輸送箱に慣れるための訓練も行われ、いよいよお別れが近づいてきています。その訓練の際に陰部が赤く腫脹していることが確認され、行動や採血の結果などから、発情が確認されたといいます。とはいえ、中国への輸送に影響はないと考えられ、現状の返還日は変わらないようです。
シャンシャンの返還に際して行われている「花ひらけパンダの未来──ありがとうシャンシャン」は、内容によって異なりますが、パネル展やフォトスポットなど多くの企画が2月26日(日)まで開催中です。シャンシャンとの思い出を振り返ったり、上野動物園とジャイアントパンダの関わりについて学んだりする機会として訪れてみるのもいいかもしれません。