投資信託の選び方
口座開設が完了したら、次はいよいよ商品選び。投資信託のなかでも、横山さんは「インデックスファンド」と呼ばれるものをすすめています。
将来性に期待できるインデックスファンド
インデックスファンドとは、複数の株価を平均した指標である株価指数に連動するように設定された投資信託のこと。対象とする株価や計算方法により、指数にも「日経平均」「NYダウ」「S&P500」など、さまざまな種類があります。
「インデックスファンドの基準価額の動きはゆるやかで、しかも日本の経済や先進国の経済、新興国の経済などに成長する余地や可能性がある限り、それらに関係する株価は上がり、インデックスファンドの基準価額も上がります。また、どの会社の株式をどのくらい買うかは、指数を基準に自動的に決まるため、商品を提供する側の手間があまりかからない分、手数料は比較的安いのです。
このように、インデックスファンドには、大儲けも大損もない代わり、長期視点でとらえると将来性に期待でき、手数料も安いという特徴があるのです」
初心者におすすめの投資信託は?
横山さんがおすすめするのは、世界中の株式に投資できる楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)などの「全世界株式インデックスファンド」、成長力の高い米株に投資できるSBI・V・全米株式インデックス・ファンド(SBI VTI)などの「全米株式インデックスファンド」、そしてこれからの成長が期待できるeMAXIS Slim 新興国株式インデックスなどの「新興国株式インデックスファンド」の3種類。基本的にはこれらのインデックスファンドを「6:3:1」の割合で保有するのがいいそうです。ほかに、自分で投資信託を選ぶときのポイントなどはあるのでしょうか。
「利回りや手数料だけでなく、『その投資信託が、どの国、どの地域のどのような会社の株式を買っているのか』をきちんと確認し、『トータルで、どの国に何パーセント投資をすることになるのか』を常に考えるようにしましょう。それが、ある特定の国や地域に偏りすぎず、バランスよく投資するためのコツです」
◆教えてくれたのは:家計再生コンサルタント・横山光昭さん
よこやま・みつあき。株式会社マイエフピー代表取締役。司法書士事務所勤務後、家計の「負債重視型」コンサルタントとして借金・ローン問題に取り組み、リバウンドの少ない再生を実現。借金家計の改善とともに、マイナス家計がゆとりある家計に変化するよう、低所得者や借金に悩む方でも貯蓄に向かっていけるサポートに注力。著書に『年収200万円からの貯金生活宣言』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『はじめての人のための3000円投資生活 新NISA対応版』(アスコム)など。https://ameblo.jp/myfpyokoyama/
構成/新藤まつり