少しずつ春の訪れを感じる季節の変わり目。暖かくなったと油断していると、喉が痛くなるなど、風邪の初期症状が現れることも…。そうなってしまう前に野菜や果物で栄養を摂るのがおすすめだと、野菜ソムリエプロの福島玲子さんは話します。特に福島さんがおすすめするのが、春菊ときんかん。風邪に効果的な2つの食材について詳しく聞くとともに、おすすめのレシピを教えていただきました。
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風邪対策に!春菊&きんかんの栄養
春菊ときんかんには、共通してβ-カロテンが豊富です。体内でビタミンAに変わり、のどや鼻などの粘膜を強くする働きがあり、ウイルスから体を守ってくれるうえに、免疫力がアップする効果も。さらにそれぞれに風邪の対策にぴったりな栄養素が含まれています。
春菊の独特な香りが風邪に効果的
春菊といえば独特の香りがありますが、これはαピネンやペリルアルデヒドといった香り成分によるもの。これらにはたんや咳、のどの痛みを鎮める作用や、体調が悪いときに落ちがちな食欲を増進させたり、イライラを鎮めたりする効果があります。整腸作用も香りに含まれているので、体調不良でお腹の調子が悪いときにもぴったりです。
また、春菊は風邪予防に効果的なビタミンCや、強い抗酸化作用を持つビタミンEも豊富。冬から春にかけて旬を迎えるので、今の時期はとくに栄養がたっぷりです。
のどの痛みにきんかんが◎、冷えにも効果的
のど飴といえばきんかんを思い浮かべるように、1〜3月にかけて旬を迎えるきんかんは、古くから民間薬としてのどの痛みに有効とされてきました。
春菊と同様にビタミンCが多く、さらに皮に多く含まれるヘスペリジンにビタミンCの吸収を促す作用があり、効率的に栄養が摂れます。ちなみに、ヘスペリジンには手先足先の末梢血管の血流を改善し、体温の上昇を促す作用もあるので、風邪を引いたときに体を温めるうれしい効果もあるんです。
春菊&きんかんを使ったおいしいレシピ
春菊ときんかんを合わせることで、抗酸化3大ビタミンの“ビタミンACE”がそろい、風邪への効果が増します。そこで、2つを組み合わせた、野菜ソムリエプロオリジナルのおいしいレシピを紹介します。
「きんかんと春菊のヨーグルトドレッシングサラダ」のレシピ
《材料》(2人分)
きんかん…4個、春菊…1/2束、カシューナッツやくるみ…大さじ1
【A】(ヨーグルトドレッシング)
ヨーグルト…大さじ1、バルサミコ酢…大さじ1、オリーブオイル…大さじ1、塩…少々
《作り方》
【1】根元を切り落とし2cmの長さに切った春菊をボウルに入れ、塩をまぶし混ぜ合わせる。3分ほどおいたら、よく絞って水分をきる。
【2】きんかんを縦4等分に切ってから、横半分に切り、8等分にする。
【3】【A】を混ぜ合わせてヨーグルトドレッシングを作り、【1】【2】と混ぜ合わせる。砕いたカシューナッツやくるみをふりかけて完成。
◆教えてくれたのは:野菜ソムリエプロ・福島玲子さん
ふくしま・れいこ。野菜ソムリエプロのほか、アスリートフードマイスター2級、ジュニア食育マイスター、食の検定1級、ベジフルカッティングスペシャリスト、エコクッキングナビゲーターなど多数の資格を持ち、日本野菜ソムリエ協会創立 20 周年記念事業『野菜ソムリエ名鑑 vol.1』に掲載されている。現在は、“野菜や果物から健康に”との考えを大切に講演・セミナー講師、イベント・セミナー運営サポート、コラム、料理教室、レシピ開発や監修・ジュニアアスリートの栄養指導・など、多岐にわたって活動中。https://ryufrei.com/
構成/イワイユウ