エンタメ

【姿を消して6年】長山藍子が“尻餅”で背骨を圧迫骨折、大事をとって入院 15才年下の 夫・武正忠明は“引退”について「本人次第ですね」

表舞台から姿を消して、およそ6年が経つ女優の長山藍子
写真11枚

国民的ドラマへの出演を続けた大女優が、姿を消してからおよそ6年。多忙を極めた頃から一転し、ゆったりと流れる時間の最中に襲われたのは、シニア女性がしばしば直面するアクシデントだった。

背骨を圧迫骨折して緊急入院

都心ながら閑静な住宅街に位置する低層のヴィンテージマンション。徒歩圏内には大使館や寺社があり、近くの公園から野鳥のさえずりも聞こえる好立地だ。そのマンションの一室を、女優の長山藍子(83才)が購入したのは、いまから50年以上前のこと。「寝室の窓から、梅や桜、ツツジの木や、竹林が見える」のが、長山のお眼鏡にかなったのだという。しかし、リフォームを重ねて約半世紀も住むその部屋から、最近、長山の姿が消えた。

「1月末だったかな……。長山さんは、背骨を圧迫骨折したんです。高齢ということもあり、緊急入院することになりました。だから、しばらくお家を留守にしているんです」

長山の知人はそう語る。

長山が、ホームドラマの常連になったのは1960年代後半のこと。『女と味噌汁』『肝っ玉かあさん』『ありがとう』(すべてTBS系)といったドラマシリーズに主要キャストとして出演した。1968年には、フジテレビ系で放送された『男はつらいよ』のテレビドラマ版で寅次郎の妹・さくらを好演し、劇場版第5作ではヒロインも務めた。

『渡鬼』シリーズは国民的ヒット作に
写真11枚

長山のキャリアを決定づけたのは、1990年に放送が始まった『渡る世間は鬼ばかり』(TBS系)だ。演じたのは、岡倉家の5人姉妹の長女・弥生。20年にわたって第10シリーズまで放送され、シリーズが終わっても、2019年までスペシャル版が毎年のように放送されてきた。

「渡鬼は間違いなく国民的ドラマでした。長山さんを弥生そのものだと思って、物語にのめり込んでいる視聴者もいたほどです。あるとき、長山さんが店で食事をしていると、居合わせた人から“弥生さん、あなたはもう少し子供の育て方を考えた方がいいわよ”と、お説教をされたことがあったそうです(笑い)」(芸能関係者)

弥生が当たり役となり、上品で知的で優しい妻、母親という役柄が多くなった。

「和服が似合い、どんな役でも丁寧に繊細に演じる女優として、ドラマや映画のスタッフから重宝される存在になっていったのです」(前出・芸能関係者)

プライベートでは、1997年に舞台で共演した俳優・武正忠明(68才)と結婚。50代中盤だった長山の、15才の“年の差婚”は大きな話題を呼んだ。

内モンゴルで生まれ、引き揚げ船で帰国

だが、その長山の姿を画面越しに見なくなって久しい。テレビ出演は2019年9月の『渡鬼スペシャル』が最後。以降は表舞台にほとんど立っていない。

「もともと長山さんは“自然に逆らわず、努力する”ということを人生の指針にしていました。女優の仕事に対しても流れに身をまかせて、オファーがあれば受けるというスタンスを貫いてきました」(別の芸能関係者)

テレビ出演は2019年9月の『渡鬼スペシャル』が最後だった
写真11枚

その姿勢が作られた背景には、長山のこれまでの経験があるようだ。長山は第二次大戦中に、父親が通信社記者として赴任していた、現在の中国の内モンゴル自治区で生まれた。4才頃、朝鮮半島の鎮南浦に疎開した直後に戦争が終わったことで、それから1年以上、日本への帰国が叶わなかった。

「その日の食べ物にも困る暮らしで、長山さんのお母さんは身の回りのものを売って生活していたそうです。引き揚げ船の中でも食事は1日に1〜2回で、お椀の底が透けて見えるような少なさ。高熱を出して倒れたこともあったし、まわりの人が命を落とす光景も見たそうです」(前出・別の芸能関係者)

加えて、長山の父は45才で、母は50才という若さでがんにより亡くなった。長山はまだ20代だった。

「長山さんは、人には与えられた運命や寿命があり、それに抗わないであるがままに生きていこうと考えるようになったそうです」(前出・別の芸能関係者)

関連キーワード