
まもなく夏休みの旅行シーズンに突入する。長引く円安で海外旅行には厳しい状況だが、渡航先の1つとしてじわじわと人気を伸ばしているのがニュージーランド。2025年3月の日本からの渡航者数は、前年同月比で約16%も増加しているのだ(ニュージーランド観光局調べ)。物価はアメリカやヨーロッパに比べてさほど高くはなく、自然が豊かで、国を挙げてオーガニック食材を推進している点でも魅力的。日本ではまだあまり知られていないニュージーランドの魅力を、北島に在住する食通に教えてもらった。(前後編の後編。前編を読む)
ニュージーランドNO.1の人気料理家が地元スーパーを案内

おいしいものを知り尽くした、ニュージーランド在住の超人気料理家・マイケル・ヴァン・デ・エルゼンさんが、北島のタウランガ近郊にある地元で人気のスーパーマーケット『BORIC Food Market』を案内してくれた。
ニュージーランドはワインの生産も盛んで、スーパーマーケットにも多彩に揃う。マイケルさんのおすすめは、ワイヘケ島にあるワイナリー「MAN O’ WAR」のもの。20NZD(ニュージーランド・ドル。1NZD=約85円)台のお手頃なもののほか、ハイクオリティーなものまでラインアップされている。

乳製品もおすすめ。国土の約半分が牧草地というニュージーランドでは、牛舎ではなく放牧で飼育するスタイルが一般的で、牛に与えるストレスを低減できるという。そうしてできたチーズは種類が多く、味わい深い。携帯品として日本への持ち込みが許可されているので、お土産に購入する人も少なくない。持ち込み制限については、事前のチェックをお忘れなく。

「ニュージーランドはオーガニック食材の推進に力を入れていて、合成農薬の使用を禁止しており、動物の飼育環境についても厳しい規定がありますから、安心して食べられるものが多いんです」とは、現地コーディネーター。

ニュージーランドといえばマヌカハニーが有名だが、種類が多く、こだわれば1万円を超えるものも。そこで今回は、お手頃価格でバラエティーに富んだ食品から、おすすめのものを現地コーディネーターにチョイスしてもらった。
スイーツはキウイやりんご、ヘーゼルナッツ入りがおすすめ

【1】「Whittaker’s (ウィッタカーズ)」のチョコレートは、特産のヘーゼルナッツをしっかり味わえ、1枚250gとビッグサイズ(7.69NZD)。このほか、ベリー味など種類が豊富。【2】「Cookie Time」の無添加チョコクッキー「ORIGINAL CHOCOLATE CHUNK」はポピュラーなお土産の1つ(7.19NZD)。甘味とチョコレートの味わいをしっかり感じる。個包装されているので、会社へのお土産にも◎。【3】「Little Beauties」の乾燥させたゴールドキウイ(8.99NZD)。凝縮された旨みを楽しめる。このほかフリーズドライタイプなども。【4】まるでポテトフライのように細くスライス&乾燥させた「FRUIT HITZ」のアップルスティック(5.99NZD)。100%ナチュラル素材で食べやすく、根強いファンも。【3】と【4】は帰国時に軽いのも助かる。
オリーブオイルやバター、青果を使った加工品も美味

【5】「Fix&Fogg」のエブリシングバターは、麻やチア、ごま、ひわまりの種、ピーナッツ、アーモンドなどがぎっしり詰まった、濃厚にして粒々した触感も楽しいスプレッド(275g、7.99NZD) 【6】「ANATHOTH FARM」のビートルートチャツネ(400g、6.99NZD)。ベリーソースのようなビーツの甘みが肉料理にピッタリ。【7】「Honey&Food」のゴールデンチャーンのバター(340g、21.65NZD)。原材料は、牧草地でのびのび育った乳牛のミルクと水、塩だけ。塩味がやや強めで風味豊か。【8】「オールプレス オリーブ グローブス」の ワイヘキ ブレンドはワイヘケ島で作られたエクストラバージンオリーブオイル(500ml、51.3NZD)。苦みやスパイシーな味わいが魅力。
上記で紹介したゴールデンチャーンのグラスフェッドバターは、まとめ買いするなら帰国時の空港で購入するほうがリーズナブル。このほかマヌカハニーしかり、店や場所によっては期間限定で大幅にディスカウントされていたりする場合もあるので、何軒か店を回ってから購入するのがベター。
ニュージーランドはヨーロッパをはじめ世界各国からの移民が多く、食のバラエティーに富んでいて、お土産選びにはとにかく迷いに迷う。ワインやペースト類などガラス瓶のものも多いので、日本から緩衝材やジッパーバッグなどを持参しておくのがおすすめだ。
買い忘れのないよう、しっかりリサーチして、食い倒れと買い物の旅を楽しんで。
※各商品の値段は現地での購入価格あるいは公式サイトの記載に準拠しています。