腸内環境を整えることは、免疫力アップに欠かせない。感染症が気になるこれからの時期におすすめの発酵食品を使った腸活スープ紹介する。料理家・管理栄養士の吉沼弓美子さんが教えてくれた、甘酒を使ったレシピをチェックしよう。
スープは冬の腸活に最適のメニュー
「秋から冬は、水分の摂取量が不足して便秘になりやすい季節。適度な水分が摂れて内臓を温めてくれるスープは、腸活にぴったりなメニューです」と話すのは料理研究家・栄養士の今泉久美さん。
「腸内環境を整えるために積極的に摂りたいのは、発酵食品と食物繊維が豊富な食材。スープはどちらとも相性がよく、かつひと皿にいろいろな食材を入れられるため、栄養のバランスがとりやすいのもメリット。年齢を問わず食べやすいのも、いいところですね」（今泉さん）
《スープが腸活にぴったりな理由》
・適度な水分を摂取できるから便秘解消に
・複数の具材を入れられるから栄養のバランスがとりやすい。
・内臓をやさしく温めて腸の働きをよくする
・食物繊維がおいしくたっぷり摂れる
・発酵食品とも相性抜群
【甘酒】栄養が豊富に含まれる「飲む点滴」。食物繊維やオリゴ糖もプラスできる
水溶性と不溶性、両方の食物繊維を多く含み、オリゴ糖も摂取できる。ビタミンB群やミネラルなどの栄養も豊富。スープに自然な甘さが加わる効果も。
「さば缶と甘酒の韓国風スープ」のレシピ
さばの缶汁がだしがわりに。豆板醤の辛みと甘酒の甘みが好バランス。
《作り方》（2人分）
【1】ごぼう60gはささがきにして水に5分さらし、水気を切る。大根150gは乱切りにし、にら1/2束は3〜4cm長さに切る。
【2】鍋にごま油大さじ1を中火で熱し、ごぼうを入れてさっと炒める。水3カップ、甘酒大さじ6、みそ大さじ2、豆板醤小さじ1、おろししょうが小さじ1/4、さばの水煮缶1缶（150g）を缶汁ごと、大根を加える。煮立ったら弱火にし、大根が柔らかくなるまで10分ほど煮る。
【3】にらを加えてさっと加熱し、火を止める。器に盛り、白いりごま適量を振る。
《Point》
オメガ3脂肪酸が豊富で腸の炎症抑制効果が期待できるさば、発酵食品であるみそ、食物繊維が豊富なごぼうを組み合わせて。
「さつまいもの甘酒ポタージュ」のレシピ
ほんのりやさしい甘みとなめらかな舌触りがうれしいひと皿。
《作り方》（2人分）
【1】玉ねぎ1/4個は薄切りにする。さつまいも200gは皮をむいて薄切りにし、水にさらして水気を切る。
【2】鍋にバター10gを弱火で溶かし、玉ねぎを入れて5分ほどじっくりと炒め、さつまいもを加えて中火で軽く炒める。水1カップ、コンソメ（顆粒）小さじ1を加え、煮立ったら弱火で7～8分煮る。
【3】ミキサーに【2】、牛乳1/2カップを入れて攪拌し、同じ鍋に戻し入れて温める。甘酒大さじ3、生クリーム大さじ2を加え、塩少量、粗びき黒こしょう適量で味を調える。
【4】器に盛り、さつまいもの角切り適量を柔らかくなるまでゆでて（または電子レンジで加熱して）のせ、生クリーム適量を回しかけ、粗びき黒こしょう適量を振る。
《Point》
さつまいもといえば食物繊維。そのほか腸の蠕動運動を活発にして便を柔らかくする、さつまいも特有の成分・ヤラピンも含まれる。
「鶏団子とカリフラワーの甘酒スープ」のレシピ
甘酒を加えたふっくら鶏団子とカリフラワーの食感を楽しむ冬スープ。
《作り方》（2人分）
【1】鶏ひき肉150g、甘酒小さじ1、塩小さじ1/4、粗びき黒こしょう適量をよく混ぜ合わせる。
【2】カリフラワー100gは小房に分け、玉ねぎ1/4個とにんにく1/2片はみじん切りにする。
【3】鍋にオリーブオイル大さじ1、玉ねぎ、にんにくを入れて弱火で3分炒める。水2と1/2カップを加えて中火にし、煮立ったら【1】をスプーンですくって落とし入れる。
【4】再び煮立ったらカリフラワー、甘酒大さじ2を加えて弱火で10分煮る。塩小さじ1/3で味を調える。器に盛り、粗びき黒こしょう適量を振る。
《Point》（2人分）
カリフラワーは豊富な食物繊維、善玉菌を増やすキシリトールを含む。ビタミンCやカリウムなどが豊富なのも特徴。
◆教えてくれたのは：料理家・管理栄養士・吉沼弓美子さん
料理教室『Cucina del Cielo』主宰。イタリアで家庭料理を学んだ経験を生かし、センスがよく作りやすい、体にやさしいレシピを提案。
撮影／広瀬貴子 取材・文／平井薫子
※女性セブン2025年12月25日・2026年1月1日号