62歳オバ記者、昨年から新たな”職場”となった場所は国会。
連載140回目となる今回は、国会アルバイターとなったオバ記者が、英語で“ナショナルダイエット”と呼ばれる国会のダイエット事情を綴る。
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いまさらだけど、私の本職はライター。21才から大人系男性週刊誌で、友達から聞いた“お布団の中”の話を書いているうちに、結婚して離婚して、女性週刊誌や婦人誌で、嫁姑のリアル体験を書き散らかし。時代は昭和から平成に移り、どこをどうしてか、顔出しのオバ記者になってあっという間の40年。
で、もうすぐ「令和」の幕が開く今は縁あって、衆議院議員の事務所で、国会見学に来た小学生の案内などするアルバイトも始めて、なんとか都会の片隅で細々と生活しているわけ。
ダイエット的に見れば国会は”ブラック”
国会議員は衆参合わせて707人。「日本最大数のタレントを抱えたプロダクション」でもあるから、ここにいると、日常的に“スター”とエレベーターに乗り合わせたり、ときには同じ部屋でお弁当を食べることもあって、竜宮城にいるみたい。だけど、ダイエット的に見れば、これ以上ない“ブラック”だね。
日に何組もやってくる来客は、霞が関のお役人か、代議士の地元の人に限られていて、地元の人の中には銘菓をくださる人もいる。それを別の来客の茶菓子にしているんだけど、消費しきれずダブつき気味なの。
ダイギシは体形維持を気にしてあまり食べないし、政策秘書のN氏はおまんじゅう大嫌い。だから私はときどき茶菓子が入っているキャビネットの扉を開けて、「賞味期限、明日までか」と、高価なお菓子に手をかけようとするわけよ。
カレー、丼もの…ダイエットの敵がいっぱい
来客が続く日の私は、お茶出しに忙しくてランチなんて行っていられない。そうすると給湯室でモロゾフのクッキーに手を伸ばし、おまんじゅう、あんこたっぷりの最中を口の中に入れる。甘いものは一瞬で空腹が抑えられるから、便利というか、恐ろしいというか。
もちろん、そんな日ばかりじゃないよ。外食ができる日だってある。でもその外食が問題なんだって。
国会議事堂と衆・参議院議員会館は地下道でつながっていて、もぐらじゃないけど地下移動をすると、何軒も飲食店があることはあるのよ。でも、場所柄、人がくつろいで食事するようにはできていないんだよ。
飲食店のお客は国会議員、議員秘書、霞が関のお役人。それから地方から出てくる人たち。ものすごく限られている人たちで、しかも全員が忙しい。こんな人たちが食べるものといったら、カレーかそばか牛丼か。ま、かっこみ飯だわね。
それだけでも十分、ダイエットの敵だけど、さらにここの飲食店はどこもここも、ご飯は大盛りだけど、サラダの量が控えめなんだわ。
ここでバイトをするまで、国会議員は、毎晩、料亭で懐石料理というイメージを持っていたけど、今は大幅修正。真っ先に浮かぶのはカレーとそば、そして早飯だもの。
いくらランチだからって寂しすぎるって。こんな食生活はダイエット以前。ここで憲法で保障されている“健康で文化的な最低限度の生活”を送るには、お弁当を持ってくるしかないかな~。
オバ記者(野原広子)
1957年生まれ、茨城県出身。『女性セブン』での体当たり取材が人気のライター。同誌で、さまざまなダイエット企画にチャレンジしたほか、富士登山、AKB48なりきりや、『キングオブコント』に出場したことも。バラエティー番組『人生が変わる1分間の深イイ話』(日本テレビ系)に出演したこともある。
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