穀類を使わず、野菜や豆類を用いて炭水化物を大幅にカットした置き換え食品が人気を呼んでいる。野菜をカットしたベジヌードルなども出ているが、麺の代替食以上に、今ホットなのが、お米の代替食だ。
お米の代わりに”ご飯もどき”がブームに
「数年前からアメリカでは、カリフラワーをお米ほどのサイズに細かく刻んだ『カリフラワーライス』が大流行し、ついに日本でも市販品が売り出されました」(管理栄養士の片村優美さん・以下同)
スーパーなどでは、野菜をお米に見立てた『ベジライス』が販売されており、瞬く間に売り切れ店が続出。イオンなど大型チェーン店のプライベートブランドとしても売り出されている。
今年、主演映画『アリー/スター誕生』が、アカデミー賞主題歌賞を獲得した歌手のレディー・ガガも、食生活にカリフラワーライスを取り入れ、約10kgのダイエットに成功したというから驚きだ。
「白米の場合、お茶碗一杯を150gだとすると、カロリーは約150kcal、糖質は36gです。一方、同量のカリフラワーライスは40.5kcal、糖質は1.2gほど。主食を置き換えれば、カロリーは約4分の1に、糖質は36分の1にも抑えられます」
カリフラワーライスの栄養素でむくみ解消に
ベジライスは、ベジヌードル同様、ダイエットで不足しがちな栄養素も補える。特にカリフラワーに含まれている栄養素は、女性にうれしい効果が。
「カリフラワーにはカリウムが豊富に含まれています。カリウムは、体内の余分な塩分を排出する作用があり、高血圧予防やむくみに効果的です。美肌作りには欠かせないビタミンCも多く含まれています」
ベジライスはカリフラワーのほか、ブロッコリーやキャベツの芯を使用した商品がある。どれも繊維がありシャキシャキとした食感だ。
「ベジライスは火を通しても、しっかりと食感が残るので、噛む回数が増えます。よく噛むと満腹中枢を刺激し、少量でも満腹感を得られます」
ベジライスには調理法が広いメリットが
もちろん、ご飯茶碗によそって、おかずと一緒に食べてもいいが、どのベジライスも味の癖が強くないため、さまざまな調理法が可能だ。
「白米に置き換えてチャーハンを作ると、しっかりチャーハンの味になりますし、カレーをかけてカレーライスにしてもおいしい」
実際に食べてみると、粒がパラパラするため、チャーハンにぴったりだった。このように、ベジライスや糖質カット麺は、食事をがまんしたり、罪悪感を持つことなく食べられ、ダイエッターにとっては強い味方だ。
急な糖質制限ダイエットにはデメリットも
注意点もある。糖質は体を動かすエネルギーになるなど、必要な成分のため、急な置き換えはやめたほうがいいという。1週間に1、2回からなど、少しずつならしながら取り入れるのがおすすめだそうだ。
体内で極端に糖質が足りなくなると筋肉量が減り、体力や代謝が低下するため、日中はしっかり炭水化物を摂ることも大切。ベジライスなら、野菜不足を補うこともできるので、上手に置き換えて、ダイエット&健康を手に入れよう!
ご飯の置き換え食品1:ビタミンCで肌荒れ防止も!カリフラワーライス
塩分を体外に排出するカリウムを多く含み、降圧効果が期待できる。イソチオシアナートは、血液をサラサラにし、発がん抑制作用も。ビタミンCの含有量はキャベツの約2倍で、風邪の予防や疲労の回復、シミ、そばかすや肌荒れなどに効果がある。加熱するとビタミンCやB群の水溶性の栄養素は溶け出てしまうため、蒸す調理が最適。
『トップバリュ お米のかわりに食べるカリフラワー』
電子レンジで解凍するだけで、シャキッとした食感のカリフラワーが楽しめる。300g。267円/イオン
『ベジライス ライスカリフラワー』
1食分に最適な食べ切りタイプになっていて便利。120g。278円/金正青果
『カリフラ』
ご飯と混ぜて利用。ピラフやチャーハンにもよく合う。500g。400円/ライスフーズ
ご飯の置き換え食品2:キャベツライスなら胃などの抗潰瘍作用も!?
●キャベツ
キャベジンと呼ばれるビタミンUを含み、胃などの抗潰瘍作用がある。胎児や幼児の発育に関わる栄養素で、不足すると巨赤芽球性貧血の原因となる葉酸も豊富。
『キャベツライス』
甘味のあるキャベツの芯をお米サイズにカット。加熱後もシャキシャキとした食感で食べごたえ抜群。130g。108円/サラダクラブ
ご飯の置き換え食品3:ビタミンC・E・Kたっぷりなブロッコリーライス
栄養価に優れ、ビタミンC・E・Kが豊富。ビタミンCは免疫力をアップさせるほか、美肌効果も。ビタミンEは抗酸化作用のほか、動脈硬化も予防。ビタミンKはカルシウムの吸収を促して骨の形成を助ける。
『トップバリュ お米のかわりに食べるブロッコリー』
チャーハンやリゾットにお米代わりに混ぜれば彩りも美しく仕上がる。300g。267円/イオン
※効果・効能は管理栄養士・片村さんが監修
※女性セブン2019年5月9・16日号
●糖質&カロリー控えめを食の「置き換え」で実践するコツ、ヘルシーレシピも紹介!
●似ているようで違う?カリフラワーとブロッコリーの美に効くレシピ5選
●糖質は白いご飯の1/24!時短にもなるカリフラワーライスを【実食レポ】
●こんにゃくに美肌効果が!? 食べる量の目安とおすすめ料理を紹介
●大豆に続くそら豆ミート『HÄRKIS(ハーキス)』がフィンランドから上陸!【実食ガチ採点】