健康・医療

不足しがちな栄養素は?緑黄色野菜がおすすめの理由と効果的に食べる方法

リモートワークや感染への不安からおウチご飯が増えたかもしれないけれど、1日3食作るのはやっぱり大変。毎食の献立をクリアするには、手軽なレトルトソースのカレーやパスタ、冷凍食品の炒飯、テイクアウトを利用して、上手に手を抜くしかない。

スープを作っている様子
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そうなると、栄養面にまで頭が回らないのがホンネ。そこで、管理栄養士の菊池真由子さんに、不足しがちな栄養素を補う方法について聞いた。

栄養素不足にはミックスサラダがおすすめ

サラダ
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「私もそうですが、毎食の献立を考えるだけで本当に大変ですから、レトルトや冷凍食品の活用は大賛成です。ただし、気をつけたいのがカレーやパスタなど、比較的単食の料理が多くなってしまうこと。ご飯やパンなどの主食、魚や肉に比べて、野菜の量が不足しがちです」(菊池さん・以下同)

◆緑黄色野菜を1日1回とる

特に食べてほしいのが緑黄色野菜だという。

「今が旬で手軽に食べられるのがサニーレタスやサラダ菜です。その2種にレタスを合わせたミックスサラダがおすすめ。それぞれ適量を手でちぎり、15cm程度のカフェボウルいっぱいに盛り、朝、昼、夜の1食に追加するだけ。3食すべてに追加できればパーフェクトですが、1日1回ミックスサラダを食べるだけでも1日の栄養バランスは整いやすくなります」

緑黄色野菜に含まれる栄養素とその効果

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1日1回食べるなら3食のうちで野菜の量が少ない食事にプラスするのがベター。どうしても野菜がとれないときは、野菜汁100%の野菜ジュースで代用を。栄養素が丸ごと摂れる生野菜の代わりにはならないが、野菜不足の一部を補うことはできるという。

◆ビタミンAには肌荒れ予防、ウイルス抵抗力も

では、サニーレタスやサラダ菜にはどんな栄養素が含まれているのか?

「サニーレタスとサラダ菜はβ-カロテンが豊富です。β-カロテンは、紫外線による肌のシミやしわを予防してくれますから、特に、これからの季節には摂取しておきたい栄養素です。また、老化の抑制やがん予防にも有効です

レタスは緑黄色野菜ではありませんが、抗ストレス作用のビタミンCを適度に含んでいます。ビタミンCもストレスを受けやすい現代社会においては必須の栄養素ですね。β-カロテンは体内で必要に応じてビタミンAになり、肌や皮膚を健康に保ってくれる。この夏のマスクによる肌荒れ予防も有効だ。

さらに、ビタミンAには、のどや鼻の粘膜を強化する働きもあります。コロナをはじめ、風邪やインフルエンザなどのウイルス性の病気は、のどや鼻の粘膜に付着して体内に取り込まれますから、ビタミンAを摂取してウイルスへの抵抗力をつけておきましょう」

β-カロテンを効率よく摂る方法

ノンオイルドレッシングのイメージ写真
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まさに必須の栄養素といえるβ-カロテンだが、効率よく摂る方法があるという。

「β-カロテンは脂肪と一緒に摂ると吸収効率が上がります。適量は1食分のミックスサラダにオリーブ油、またはオイル入りドレッシング大さじ1。マヨネーズもよいのですが、消化吸収のよい脂肪なので小さじ2程度までに。脂肪を足すことで食べた満足感も上がります。ただし、食べすぎは太る原因に。特に脂肪の多いから揚げや天ぷらなどを一緒に食べるならドレッシングは控えて」

◆ノンオイルドレッシングは糖質量が多くNG

一方、ノンオイルドレッシングはβ-カロテンの吸収が落ちるうえ、糖質量が多いのでNG。脂肪がはいっていないから太らない、と安心してノンオイルドレッシングをたっぷり使っている人は要注意だ。

「さらに満足感を上げたい人は、わかめをプラスしましょう。“増えるわかめ”1つまみ(約1g)を足すだけで、食物繊維の量が大幅にアップします。食物繊維の多い食事は満足感がありますから、次の食事までお腹がすきにくいのでおすすめです」

教えてくれたのは:管理栄養士・菊池真由子さん

菊池先生の笑顔の顔写真
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管理栄養士・健康運動指導士。NR・サプリメントアドバイザー。日本オンラインカウンセリング協会認定上級オンラインカウンセラー。大阪大学健康体育部(現・保健センター)、阪神タイガース、国立循環器病センター集団検診部(現・予防検診部)を経て、厚生労働省認定健康増進施設などで栄養アドバイザーを務める。ダイエットや生活習慣病の予防対策など、のべ1万人の栄養指導に携わる。『食べても食べても太らない法』(三笠書房・以下同)が10万部超えのヒット。『図解 食べても食べても太らない法』、『食べれば食べるほど若くなる法』、『図解 食べれば食べるほど若くなる法』もベストセラー。

取材・文/佐々木めぐみ

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