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寿司店での正しいマナーで印象アップ!「お愛想」はNG、「おすすめは?」ではなく「旬なものを」

カウンターに並んだ寿司の盛り合わせ
お寿司屋と限らず「お愛想」って使っていない?(Ph/GettyImages)
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人の印象を大きく左右してしまう「食べ方」。教養エレガンスマナー講師の松井千恵美さんは、美しいマナーについて解説した著書『おとなの清潔感をつくる 教養としての食べ方』(サンマーク出版)で、飲食店での具体的なテーブルマナーについても紹介しています。松井さんが教える、寿司店での意外と見落としがちなマナーとは?

「お愛想をお願いします」は「お会計を」の意味ではない

飲食店でよく耳にする「お愛想(あいそ)をお願いします」という言葉。「お会計をお願いします」という意味だと思っている人も多いのでは?

お寿司屋でお客に対して板前が毎度ありがとうございます。といい、板前にまい、お愛想!と話しかけているイラスト
本来はお店側が使う「お愛想」。その意味とは?(『おとなの清潔感をつくる 教養としての食べ方』より、イラスト/松山朋未)
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「実は、『お愛想』とは本来は店側が使う言葉です。お店側が『どうも“愛想“がなくってすみません』と、お客さまに対してへりくだるニュアンスで使う言葉なんです。この『おあいそ』を丁寧に現代語に訳すと、『本日はお店に来ていただき、誠にありがとうございます。せっかく来ていただいたのに、お会計のことを申し上げるなんて愛想もないことですが、この失礼をお許しください。またのお越しを心よりお待ちしております。このたびは誠にありがとうございました』と、このような意味。

なので、『お愛想』を客側が使うと、そのお店に対して『愛想が尽きた』といっているのとよく似ていて、失礼な物言いになってしまうのです。もちろん今ではお店もお会計ととらえていますが、もともとの意味を知ると使わなくなります」(松井さん・以下同)

知ったかぶりに見えてしまう“損ワード“に注意

他にも、本来お店側が使う業界用語で、客側が好んで使いたがるワードがいくつかあるそうです。

「例えば、お茶は『あがり』、しょうゆは『むらさき』、しょうがは『ガリ』、玉子焼きは『ギョク』など。このような業界用語が無意識レベルで出てしまう人はさておき、そうでない人は、わざわざ言い換える必要はありません。“粋な客”と見せたい気持ちで使う人もいるかもしれませんが、あくまで業界用語なので、お客側がわざわざ言い換えていると無理している感じが伝わって、“粋な客“から遠ざかってしまう場合も。

寿司屋さんでご飯を小さめに握ってほしいときは、わざわざ『シャリを小さく』なんて言わずに、そのまま『ご飯を小さめに』と伝えましょう」

寿司店で「おすすめは?」はセンスのない質問

初めて寿司店を訪れたとき、ついついしてしまう質問が「おすすめは何ですか?」というもの。謙虚な感じでいけなくはなさそうですが、ちょっと的はずれな質問だそうです。

寿司店
「旬のものは」と言ったほう粋な客に(Ph/AFLO)
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「職人さんは基本的に『おすすめのネタ』しか用意していません。そこに全プライドをかけているわけですから、すべておすすめ。一目置かれるためには『旬のものは何ですか?』と言い換えるのがよいでしょう。

『旬』を重んじている姿勢が伝わると、『粋な客』という評価に繋がります。そして、職人さんをダイレクトに喜ばせるのは『おいしい』というひと言。面と向かって言うのが気恥ずかしければ、同席者と『おいしいね』と会話を交わすだけで十分。何度か通ううちに職人さんとの心の距離が縮み、常連になっていく。そういったなじみの店を増やしていく営みこそ、『教養』の本質でもあります」

◆教えてくれたのは:教養エレガンスマナー講師・松井千恵美さん

教養エレガンスマナー講師・松井千恵美さん
教養エレガンスマナー講師・松井千恵美さん
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一般社団法人ジャパンエレガンススタイル協会代表理事。日本と西洋の作法に精通し、エグゼクティブから絶大な信頼を集める。各種マナースクールやフランス上流階級婦人らからの直接指導などで、西洋と日本のマナー両方を極める。マナー全般における講師養成をはじめ、大手CA養成スクールでの講師実績を積むなど、これまで1万人以上が受講。昨年11月、知的な食べ方について紹介した書籍『おとなの清潔感をつくる 教養としての食べ方』(サンマーク出版)を出版。https://japan-elegancestyle.org

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