果汁があふれ、甘くてジューシーな桃。6月ごろから出回り始めますが、これから夏本番が一番おいしいフルーツです。そこで、野菜ソムリエプロの福島玲子さんに、おいしい桃を選ぶコツと正しい保存の仕方を教えてもらいました。
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桃を選ぶときのポイント
お店で色鮮やかに並ぶ桃は、香りもよく、吟味せずについ手を伸ばしてしまいませんか? そこで、よりおいしいものを買っていただくために、甘くおいしい桃を選ぶコツを知っておきましょう。
桃は形、色、産毛をチェック!
桃は割れ目(縫合線)が浅く左右対称でふっくらと丸みを帯びているのが、栄養が全体に行き渡ってすくすくと育った証拠。イラストに描かれるような形のきれいな桃がまさにそのイメージです。味がのっていておいしい実だといえます。形がいびつだと、順調に栄養が行き渡らなかった可能性があると考えられ、味にバラつきが出ている可能性があります。
また、甘い香りがあるのもおいしいサインです。手にとったときに、透明のトレーに何個がはいっていた場合、パック越しでも香りが漂うものは甘味がたっぷり詰まっています。ずっしりと重たいものもみずみずしくおいしいと言えます。
全体的にはっきりと色濃い桃色のものが熟していて、甘いといわれています。また、そばかすのような白い斑点があると傷のように見えますが、これは糖度が高い証拠である「果点」と呼ばれるものです。見かけたらラッキーですよ。
そして、産毛が全体的にしっかりと生えていれば、収穫から時間が経っていない新鮮なものです。
こんな特徴があったらNG
表面の色が緑のものは未成熟、黄色みが強いと鮮度が落ちている印です。また、色がぼやけていたり、黒ずみがあったりするものも、熟しすぎています。味が落ちている可能性があるので、避けるようにしましょう。
実が小さいものはあまりおすすめできません。大きいほうが生産者が手塩にかけて育てたものであることが多いので、よりおいしさが期待できます。大きさは種類にもよるので同じ種類のものが並んでいるときは見比べてみてくださいね。