かぼちゃは夏から初秋にかけて収穫され、3か月ほど寝かせてからスーパーなどに並びます。「寝かせることで、でんぷんが糖分に変わり、甘みが出てくるのです」と教えてくれた野菜ソムリエプロの福島玲子さんに、おいしいかぼちゃを見極める方法と保存のコツを教えてもらいました。
* * *
かぼちゃを選ぶポイントは形、軸、重さ、色むら
かぼちゃは寝かせることで、でんぷんが分解されて糖分に変わり成熟します。熟した西洋かぼちゃは甘みが強く、ほくほくとした食感を楽しむことができます。日本かぼちゃは、粘質で甘み抑えめで滋味深い味を楽しむことができます。
まるごと買うときは形と重さをチェック
1個まるごと購入するときは、左右対称に丸くなっているものを選びましょう。形が整っている方が、栄養が全体に行き渡っていておいしいですよ。
さらに、軸のまわりがへこみ、切り口が乾燥してコルク上になっているのが成熟しているサインです。軸は太いものの方が、栄養がより多く運ばれた実だといえます。
そして、手に持った時ずっしりと重みを感じるものが、実が詰まっていておいしいと言われています。
色むらはオレンジが濃いものを選ぶのがコツ
かぼちゃは果肉の色が濃いオレンジのものがおいしいと言われているので、カットかぼちゃは断面の色をチェックしましょう。加えて、肉厚で種がふっくらとしているものがいいですよ。
種がぺたんこになっているものは、未熟なうちに収穫されたものです。甘みやほくほく感が足りないものが多いので避けてくださいね。
カットされていないかぼちゃの場合は、皮の色むらから果肉の色を知ることができます。黄色やオレンジになっている部分は皮が日焼けしておらず、果肉の色と同じなので、切らなくても果肉の色を知ることができます。つまり、オレンジの色むらがあれば、それは果肉もオレンジ色であるということ。おいしいかぼちゃだと判断できます。また、皮に色むらがあっても、味に影響はありません。
皮はツヤがあるもののほうがいいとされています。ただし、あまり見かけることはないですが「菊かぼちゃ」や「日向かぼちゃ」などの表面がでこぼことした日本かぼちゃの場合は、白く粉をふいた状態になったもののほうがよいと言えます。