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【大塚寧々 ネネノクラシ#48】「実はニスとか買ってみた」という夫とダイニングテーブルのDIY “よくわからない削る機械”と格闘

大塚寧々
寧々さんが夫とDIY(Ph/網中健太)
写真2枚

女優・大塚寧々さんが、日々の暮らしの中で感じたことを気ままにゆるっと綴る連載エッセイ「ネネノクラシ」。第48回は、寧々さんのおウチの「DIY」について。

* * *
ダイニングテーブルの色を変えよう!という事になった。自分達で塗るのは、失敗したら嫌だし、ちょっと怖いなあ~、というか勇気がいるなあ~と夫と話していた。プロの方に頼もうかと言いながらも、どうしようか~といいながら月日は流れていく。ある時、本当にどうする~?と話していたら、夫が「やっぱりちょっと自分で塗ってみるのもいいかなあ~」と言い出した。

その瞬間!ペンキとかもう買っている気がする!と思った。いや、私が知る限りペンキらしき物は、家の中で見ていないぞ!と思ったが、案の定、「実はニスとかちょっと買ってみたんだよね~!」と言っている(笑)。

やっぱり…。

どこに置いてあったんだろうと思い、聞いてみたら物置に置いてあるという。ああ~そこは最近全然見ていなかった!

一体いつの間に買ったんだあ~。「ペンキだとベタッとした色になるから、ニスを何回か塗って、木目を生かしながら好みの濃さにする」と言う。

もうこうなったら自分たちで頑張ろう! 自分たちで塗るのはいいのだが、私の心配はモチ(トイプードル・女の子)のことだった。ニスを塗っている間、違う部屋で大人しくしてくれるとは、とても思えない。塗っている間にチョロチョロしてモチにニスとかが付いたり、万が一気が付かずに垂れたニスをペロっと舐められたりしたら怖い!

「どうするの~別の部屋に入れておくの~」と夫に聞くと、「いや、それは無理な気がするから塗っている場所に入れないようにすると言う。

「どうやってだあ~!!!」 「大きなビニールシートを買ったから、それで囲いを作って入れないようにする」。もう~本当にいつ大きなビニールシート買ってたんだあ~と思ったが、その作戦が良さそうだ。

いよいよニスを塗ろうとすると…「どうぞ、どうぞ」

まず夫は最初にテーブル削らなければいけないと言い、何だかよくわからない削る機械を得意げな顔で出してきた…当たり前だが一つしかないので「はい!頑張ってください!」と私は笑顔で言った。彼は頑張った。何回か丁寧に削っていた。もちろん私も削りカスを横から一生懸命取りましたが…。

いよいよニスを塗ろうとすると…(Ph/大塚寧々)
写真2枚

そして、ビニールシートで壁や床を養生し、モチが入れないように囲いも作った! 完璧! さあいよいよニスを塗ろうという事になったが、お互い「先にやっていいよ」と譲り合う。お互い、文句言われたら怖いから~と言いながら「どうぞ、どうぞ!」と先に進まない。結局私が最初の一回をやった! すぐ乾くので時間勝負!と言われて頑張る。あとは交代でやった。結局4回くらい塗って理想の色に近づいた 「ふう~」と言いながら、乾いてからビニールシートも取った。その時、私は叫んだ!ああ~「床にニスがついてる~」。焦った。夫も焦った顔をしている。同時に慌てて拭き始めた。何とか無事に落ちてくれてホッとした。

その後一緒に飲んだビールはすごく美味しかったなあ~。

◆文・大塚寧々(おおつか・ねね)

1968年6月14日生まれ。東京都出身。日本大学藝術学部写真学科卒業。『HERO』、『Dr.コトー診療所』、『おっさんずラブ』など数々の話題作に出演。2002年、映画『笑う蛙』などで第24回ヨコハマ映画祭助演女優賞、第57回毎日映画コンクール主演女優賞受賞。写真、陶芸、書道などにも造詣が深い。夫は俳優の田辺誠一。一児の母。出演映画『Dr.コトー診療所現在』が公開中。

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