「ストレスコーピング」で9月病の症状を緩和する
ストレスコーピングとは、ストレスの原因(ストレッサー)にうまく対処しようとすることです。上手にストレスコーピングを行うことで、ストレスが原因となっている自律神経の乱れを防いで、9月病の症状を緩和することが期待できます。
ストレスコーピングには3つの方法があるので、できそうなものから実践してみましょう。
問題焦点コーピング
ストレッサーに直接働きかけてコントロールすることで、問題の解決を目指す方法が「問題焦点コーピング」です。
たとえば、気圧の変化による頭痛がストレッサーなら、痛みを我慢せずに頭痛薬などで早期に対処しましょう。
仕事がストレッサーなら、有給休暇を取得するのも解決手段のひとつです。予定がないと有給休暇を取りにくいと遠慮する必要はありません。有給休暇は労働者の心身の疲労を回復させ、仕事と生活の調和を図るためにあり、労働基準法で定められた労働者の権利です。
強い眠気や疲労感などの症状があらわれている場合は家事もお休みして、十分な睡眠をとったり、のんびり過ごしたりするなど、ストレッサーを上手にコントロールして心身を癒しましょう。
情動焦点コーピング
ストレッサーに対する考え方や感じ方を変化させることで解決を目指すのが「情動焦点コーピング」という方法です。
たとえば、急な部署移動が決まったときに「仕事を覚え直さないといけない。大変だな」ではなく「スキルアップのチャンスだ。頑張ろう!」と考えてみましょう。
また、「夫が〇〇をしてくれない」と怒りを感じるのは夫に対する期待があって、その期待を裏切られた気持ちがあるからかもしれません。「初めから期待はしない」と考え方を変化させ、逆に自分のためにしてくれたときには感謝するようにしてみましょう。
このように、ネガティブな気持ちを引きずるのではなく、ポジティブに転換することでストレスの軽減が期待できます。
ストレス解消型コーピング
3つめの「ストレス解消型コーピング」は、感じたストレスを発散させることで解決を目指す方法です。ストレスコーピングという言葉を知らなくても、多くの人が日ごろから行っているストレスへの対処法といえます。
好きな食べ物を食べたり、カラオケやスポーツ、趣味を楽しんだり、リラックスできる環境で過ごしたりするなど、自分にとっていちばん効果的なストレス発散方法を見つけましょう。ただし、食べ過ぎやアルコールの飲み過ぎは体に悪影響を及ぼすこともあるので、気をつけましょう。