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認知症介護で共倒れにならないために…「物が盗まれた」妄想への対処法など3つのポイント

認知症介護で共倒れにならないために

認知症の介護は、想像以上に疲れやストレスが溜まるもの。とくに老老介護の状態では共倒れのリスクもあります。

「介護保険内外の居宅サービスや市区町村による支援、見守りシステムなどを積極的に利用し、認知症の介護による疲れやストレスを少しでもやわらげることを考えましょう」

認知症介護を支える制度に頼ることが大切

認知症介護を支援する仕組みとしては、例えば「地域包括支援センター」や「認知症疾患医療センター」などがあります。地域包括支援センターでは、認知症に関する悩みや相談に応じてくれるほか、専門チームと連携して、適切な医療・介護を受けられるように、認知症の初期段階から支援してくれます。認知症疾患医療センターも地域包括支援センターと連携し、認知症に関する医療相談や診断、症状への対応を請け負っています。

このほかにも、認知症の人やその家族、地域住民、介護・福祉・医療の専門家などが気軽に集う、「認知症カフェ」といったものもあります。地域によって「オレンジカフェ」や「ふれあいカフェ」などとも呼ばれています。

「認知症の当事者や家族が症状や介護について情報交換を行ったり、介護する人同士が相談・共感し合うことでストレス解消につながったりすると好評です。専門家による講演会やワークショップ、レクリエーションを開催することもあります」

施設への入所も選択肢の1つ

症状の悪化に伴って、介護をする側の負担が一層大きくなってしまう認知症の家族の介護。ためらう人も多いと思いますが、在宅介護がつらくなりはじめたら、無理が蓄積しないうちに施設への入所を検討することも選択肢の1つです。

高齢者向け施設
在宅介護が難しい場合は施設への入所も検討を(Ph/photoAC)
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「言葉にはできなくても、相手も『あなたに過剰な苦労をかけたくない』『苦しんでいる顔を見たくない』と本来なら思うはずです。どうか、あなたが心身を壊して、『共倒れ』にならないように、うまく施設を利用する道も考えてみてください」

◆教えてくれた人:看護・介護ジャーナリスト・坪田康佑さん

白いシャツにジャケットを着た男性
看護・介護ジャーナリストの坪田康佑さん
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つぼた・こうすけ。2005年慶應義塾大学看護医療学部1期卒業。国際医療福祉大学医療福祉ジャーナリズム分野博士課程在籍。米国Canisium大学MBA取得。ETIC社会起業塾を経て、無医地区への医療提供体制づくりや、問看護師向け雑誌などでの連載、高齢者向け新規事業開発に取り組む。著書に『老老介護で知っておきたいことのすべて』(アスコム)など。

老老介護で知っておきたいことのすべて

「老老介護で知っておきたいことのすべて」(アスコム)

●66歳オバ記者が振り返る在宅介護の日々 母親が「100万円がねぇ!」と大騒ぎ、その意外な顛末

●新田恵利が語る6年半の母親在宅介護 「後悔はない」と言い切れるワケ

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